1994 Fiscal Year Annual Research Report
貴金属合金-TiO_2半導体ショットキーダイオード型溶存水素センサーの試作
Project/Area Number |
05555186
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
杉本 克久 東北大学, 工学部, 教授 (80005397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 昇 東北大学, 工学部, 助手 (80222503)
原 信義 東北大学, 工学部, 助教授 (40111257)
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Keywords | 溶存水素センサー / TiO_2単結晶 / 貴金属合金 / 高温高圧水 / イオンビームスパッタ蒸着法 |
Research Abstract |
1.研究目的 沸騰水型原子炉では、冷却水系のステンレス鋼製機器・配管の応力腐食割れを防止する目的で、冷却水中への水素注入が実施されるようになっており、これに伴って水中の溶存水素(dissolved hydrogen;DH)濃度を計測するためのDHセンサーが必要とされている。本研究では、貴金属合金をゲート電極に用いるTiO_2ショットキーダイオードを利用した高温高圧水用DHセンサーを開発することを目的とした。 研究成果 (1)高温高圧水用DHセンサーの作製:Pd-35at%Ag合金膜をゲートに用いてTiO_2ショットキーダイオード型DHセンサーを試作した。特別な加工を施したTiO_2単結晶を用いるセルフシール型の構造を考案した。試作したセンサーが温度573K、圧力8.6MPaまでの高温と高圧に耐えることを確認した。 (2)高温高圧水中におけDHセンサーの特性評価:試作したセンサーを用いて、298〜573Kの範囲の各温度におけるDH応答特性を調べた。また、溶液のpHの影響および長期間耐久性について検討した。その結果、いずれの温度においても直線的なDH応答が得られること、溶液のpHの影響は小さいこと、および溶液に長期間浸漬しても応答の大きさは変化しないが、応答速度は時間と共に低下することが分かった。これらの結果に基づいて、各温度における応答電圧-pH直線を求め、検量線を作製した。
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