1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555187
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋本 功二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (70005859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 直和 大機ゴム工業株式会社, 主幹
吉岡 英明 吉田工業株式会社, 副主幹
秋山 英二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70231834)
川嶋 朝日 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50005964)
浅見 勝彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20005929)
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Keywords | 非晶質合金 / 高温硫化 / 高温酸化 / アルミニウム合金 / フロン分解 / オキシハロゲン化 |
Research Abstract |
スパッター法で作製したアモルファス合金のフロン分解反応環境下でのオキシハロゲン化特性、ならびに、高温硫化及び高温酸化特性を検討した。 フロンの加水分解反応に高い触媒活性を有するアモルファスNi-Zr合金にクロム、あるいはモリブデンを添加すると、触媒活性、及び、オキシハロゲン化が起こるフロン分解環境における耐高温腐食性が向上することは、昨年度明らかにしている。更に耐久性に優れるフロン分解用アモルファス合金の創製を目指し、Ni-Zr合金にタングステンを添加したNi-Zr-W合金を作製し試験した。Ni-Zr合金触媒の反応環境下での寿命は、タングステン量の増加に伴って飛躍的に向上した。Ni-40Zr-3W合金触媒の寿命は、クロムを5at%添加した合金触媒をはるかにしのぎ、クロムを10at%添加した場合の値に迫る。タングステンの添加は触媒の耐久性の向上に非常に効果があり、少量の添加でも有効であることが確かめられた。 スパッター法により作製したAl-Nb、Al-Ta、およびAl-W合金の硫化過程は放物線速度則に従うが、硫化挙動が2段階に分かれることが観測された。驚くべきことには、硫化速度の遅い後期の段階での放物線速度定数は、純粋な高融点金属のそれよりも小さかった。これらの合金の硫化初期段階での硫化速度は、アルミニウムの優先硫化によって比較的速いが、このため金属/スケール界面での高融点金属が濃縮し、主に高融点金属硫化物からなる緻密なスケールが生成することが硫化速度低下の原因であることを明らかにした。純粋な高融点金属よりも高い耐硫化性を示すのは、主に高融点金属硫化物からなる内層のスケールへのアルミニウムのド-ピング効果によるものと考えられる。また、これらの合金の耐酸化性は純粋な高融点金属よりも優れていた。これは合金表面上のアルミナスケールの形成によると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hiroki Habazaki: "New amorphous alloys resistant to high temperature corrocion" Materials Science and Engineering. A181/A182. 1099-1103 (1994)
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[Publications] K.Ebidzuka: "Amorphous alloy catalysts for decomposition of CCl_2F_2 by hydrolysis" Materials Science and Engineering. A181/A182. 1499-1511 (1994)
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[Publications] Hiroki Habazaki: "Sputter-deposited amorphous Al-Mo-Si alloys resistant to high temperature sulfidation and oxidation" Proc.3rd IUMRS-ICAM. 14A. 309-312 (1994)
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[Publications] Hiroyuki Mitsui: "High temperature corrocion of sputter-deposited Al-Nb alloys" Proc.3rd IUMRS-ICAM. 14A. 243-246 (1994)
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[Publications] Hiroki Habazaki: "On the growth mechanism of the sulphide scale on amorphous Al-Mo alloy" Corrosion Science. 36. 199-202 (1994)
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[Publications] Z.Grzesik: "The sulphidation behavior of Mo-Al alloys with low aluminum contents" Corrosion Science. 36. 1499-1511 (1994)