1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555197
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水渡 英昭 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (70030054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 龍次 山里エレクトロナイト株式会社, 企画室, 室長
田辺 潤 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (70236660)
工藤 節子 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (20195457)
井上 亮 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (70111309)
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Keywords | ムライト / センサー / 固体電解質 / 溶鋼 / 溶鉄 / シリコン |
Research Abstract |
1)ムライトの酸素イオン伝導性の確認 3Al_2O_3・2SiO_2(ムライト),SiO_2過剰(Al_2O_3/SiO_2モル比=1.16),Al_2O_3過剰(1.73)の組成のムライト原料粉を作成し,円板状に成型して,大気下1650℃で焼結させた。一方,標準極として,Ni-NiO,Cr-Cr_2O_3,Fe-FeO,Co-CoOの各混合粉末を円板状に圧粉成型し,石英カプセル中に真空封入した後,1000〜1300℃で焼結させた。これら焼結体およびムライト固体電解質の平面部を鏡面研磨した。電解質の両面に各金属-金属酸化物焼結体をクプリングにより圧着させ,白金電極を用いて酸素濃淡電池を構成した。この起電力値の温度依存性は,熱力学データを用いた計算値,および,ZrO_2-8 mol%Y_2O_3固体電解質を用いて得られた起電力値と良く一致した。 2)酸素イオン輸率の測定 3Al_2O_3・2SiO_2(ムライト)組成のムライト原料粉を作成し,一端閉管に成型して,大気下1650℃で焼結させた。このムライト管の内側に銀を入れ,リード線としてモリブデン線を溶銀に浸漬した。Ar-H2混合ガスを流しながら、モリブデン線とムライト管の外側に巻いた白金線との間に電流を流して,溶銀中の酸素を除去した。その後ムライト管の外側を酸素気流とし,直ちに電流供給を止めて,モリブデン線/白金線管の起電力変化を10^<-4>秒単位の高速で測定した。同様の実験をジルコニア系固体電解質についても行った。その結果,得られた起電力から求めた電子伝導性パラメーターは,ムライトの方がジルコニア系より約2桁以上低く,ムライトが優れたイオン伝導体であることが確認された。
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