1995 Fiscal Year Annual Research Report
流動層における粉鉱石の還元モデルの開発(溶融還元製鉄法に関する基礎研究)
Project/Area Number |
05555200
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小野 陽一 九州大学, 工学部, 教授 (20037732)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 敬之 九州大学, 工学部, 助手 (50150496)
村山 武昭 九州大学, 工学部, 助教授 (40112312)
|
Keywords | 流動層 / 粉鉱石 / ガス還元 / 数学モデル / 粒度分布 / 粒子形状 / 未反応核モデル / 溶融還元 |
Research Abstract |
平成7年度の主な研究成果は以下の通りである。 1.熱天秤法を用いた粉鉱石単一粒子の還元速度の測定 流動層還元モデルでは粉鉱石単一粒子の還元モデル並びにその速度定数を必要とする。従来は、それらを決定するのに固定層法が用いられてきたが、粉鉱石の反応速度が速く、ガス供給律速になりやすいなどの問題があるため、固定層法は不適当であることが、実験で確認された。そこで、熱天秤を用いる方法を開発した。その結果、0.1g以下の粉鉱石を白金バスケットに乗せて還元すれば、単一粒子の還元速度が求まることが分かった。 2.種々の銘柄の鉱石を用いた研究 試料として、工業用のMBR鉱石とカラジャス鉱石を使用した。それぞれの気孔率は約10%及び約20%である。以下の結果が得られた。 (1)粉鉱石の気孔率が10-20%では、粒径0.15mmの微粒子でも粒子内拡散抵抗は無視できないことが分かった。 (2)これらの鉱石では粉化は少ないことが分かった。 3.流動層還元に及ぼす粉化の影響 流動層還元に伴う粒子の粉化による粒子径の減少並びに粉の飛び出しを考慮した還元モデルを作成した。粉化が原因で見かけ上還元速度が速くなることが分かった。 4.反応管径の影響の調査 コールドモデル実験で、気泡径に及ぼす反応管径の影響を調査した。その結果、気泡径の推算式としてMori-Wenの式が汎用的であることがわかった。
|