1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555209
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
橋本 伊織 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 哲弥 東洋エンジニアリング(株), 産業システム事業本部, プロセスエンジニア
宮田 隆夫 東洋エンジニアリング(株), 産業システム事業本部, プロセスエンジニア
加納 学 京都大学, 工学研究科, 助手 (30263114)
長谷部 伸治 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60144333)
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Keywords | バッチ蒸留 / 最適設計 / 最適操作 / ヒートインテグレーション / 省エネルギー |
Research Abstract |
通常のバッチ蒸留塔と回収部型のバッチ蒸留塔がヒートインテグレーションした構造を持つ、複合型バッチ蒸留塔の最適設計・操作法の確立を目的として研究を進めた。本年度においては、以下の成果が得られた。 1.ダイナミックシミュレータの開発:全還流操作から製品留出操作までの全ての期間の動的挙動を迅速に計算できるシミュレータを、昨年度本研究費の補助を受けて購入したワークステーションを用いて開発した。 2.還流比、再沸比の最適操作パターンの導出:本研究では、微分方程式と代数方程式の混合系として表されるバッチ蒸留のモデルに対して、選点法を用いて代数方程式系に変換し、逐次二次計画法を用いて最適な操作パターンを導出するシステムを開発した。 3.オフスペック品の最適リサイクル法:オフスペック品のリサイクルをも考慮して、最適な操作条件を導出するアルゴリズムを開発した。開発したシステムは、内部ルーチンで還流比の最適化を行い、外部ループでリサイクル量と組成の最適化をはかる、という構造を有する。開発したシステムを用いて、オフスペック品のリサイクルが効果的な条件を明らかにした。 4.最適操作を考慮した最適設計法:これまでの研究で得られた成果をもとに、原料及び製品の組成と量が与えられたとき、エネルギーコストと装置コストの和を最小にする、装置構造を導出するアルゴリズムを開発した。 これらの研究により、従来エネルギー効率の悪いと言われていたバッチ蒸留プロセスが、構造や操作の最適化を行うことにより、連続蒸留に劣らない性能を発揮できるできる可能性があることを示した。
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[Publications] Shinji Hasebe: "Comparison of the Separation Performances of a Multi-Effect Batch Distillation System and a Continuous Distillation System" Proceedings of DYCORD+95. 249-254
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[Publications] Masahiro Ohshima: "Model predictive Control with Adaptive Disturbance Prediction and its Application to Fatty Acid Distillation Column Control" Journal of Process Control. 5. 41-48 (1995)