1993 Fiscal Year Annual Research Report
高性能CO_2分離膜の開発と固定大量発生源からのCO_2分離回収プロセスへの応用
Project/Area Number |
05555212
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡本 健一 山口大学, 工学部, 教授 (20029218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 康平 宇部興産(株), 千葉研究所, 部長
楠木 喜博 宇部興産(株), 千葉研究所, 部長
田中 一宏 山口大学, 工学部, 助手 (30188289)
喜多 英敏 山口大学, 工学部, 助教授 (10177826)
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Keywords | 膜分離 / 気体分離 / 気体透過係数 / 地球温暖化 / 二酸化炭素分離 / ポリイミド / ポリエチレンオキシド / 陽電子消滅分光 |
Research Abstract |
膜による温室効果ガスCO_2の分離回収を目的に、高いCO_2/N_2分離性能を有し薄膜化が可能な芳香族高分子の検討を行い以下の成果を得た。 1)高性能CO_2選択透過性芳香族高分子の合成。 (1)CO_2と親和性の官能基としてポリオキシアルキレン単位(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラハイドロフラン)を有するポリイミドおよびポリウレタンを各種合成した。 (2)CO_2に対して、酸-塩基相互作用により高い親和性を示すアミン基を含有するポリエチレンイミンゲル膜およびポリエチレンイミン架橋ポリイミド膜を合成した。 2)1)で合成した高分子膜について、CO_2の他、各種ガスに対する収着・透過物性測定および陽電子消滅分光法による自由体積のサイズと分率の測定を行い、特にポリエチレンオキシド(PEO)含有ポリイミドが高いCO_2/N_2分離性能を有することおよびこの高い分離性は高い溶解度選択性に起因することめ明らかにした。さらに、PEO含有ポリイミド膜の透過性はPEO連鎖長と含有量が大きいほど高く、出発物質の酸無水物およびコモノマージアミンの化学構造の違いによる差は少ないことが明かとなった。 3)中空糸紡糸のために薄膜化の検討を行い、PEO含有ポリウレタンがPEO含有ポリイミドと同程度のCO_2/N_2分離選択性を示し溶媒可溶性のため成形性に優れ、薄膜形成に有効であることが明かとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 藤井,雅文: "ポリエチレンオキシド含有ポリイミド膜によるCO_2/N_2分離" 化学工学会第26回秋季大会講演要旨集. 1. 118 (1993)
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[Publications] 岡本,健一: "ポリエーテル含有ポリマー膜のCO_2ガス選択透過性" Polym.Preprints Jpn.42. 2574-2576 (1993)
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[Publications] 岡本,健一: "ポリエチレンオキシド含有ポリイミド膜によるCO_2/N_2分離" 化学工学シンポジウムシリーズ. (印刷中). (1994)
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[Publications] 岡本,健一: "ポリイミド膜の改質と応用" ニューメンブレンテクノロジーシンポジウム'94要旨集. 1-9-1-17 (1994)