1995 Fiscal Year Annual Research Report
窒素酸化物無発生燃焼のための高耐熱性触媒材料と高温触媒燃焼器の開発
Project/Area Number |
05555217
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
荒井 弘通 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10011024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松久 敏雄 東洋シーシーアイ株式会社, 主任研究員
貞森 博己 大阪ガス株式会社, 副部長
関澤 好史 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (20253536)
大瀧 倫卓 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (50223847)
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Keywords | 高温触媒燃焼 / 触媒燃焼器 / Pd担持触媒 / アルミナーニッケル担体 / ヘキサアルミネート / ガスタービン / 低温酸化 / 複合酸化物担体 |
Research Abstract |
NOxを発生しない触媒燃焼器において触媒の温度分布制御が非常に重大であることがわかり、特に低温部の高活性触媒と高温部の耐熱性と耐熱衝撃性である。触媒燃焼器前段部に用いる触媒の活性の向上を試みるために各種複合酸化物にPd、Ptなどの貴金属を担持し低温領域における触媒活性を試みた。複合酸化物担体(Al_2O_3-MOx及びZrO_2-MOx,m=Co,Cr,Cu,Fe,Mn,Ni)は各金属硝酸塩の混合水溶液を蒸発乾固後、800℃焼結して得た。上記の複合酸化物担持Pd触媒のメタン酸化活性を調べた結果、Pd/Al_2O_3-NiO触媒が高活性であることがわかった。そこで担体中のAl_2O_3とNiOの組成比を変化させた。担持Pd触媒を調製しメタン酸化活性と表面積を評価した。触媒の表面積はNiOの含有量の増加に伴い単調に減少したが、触媒活性は徐々増加し、Pd/Al_2O_3-36NiOで最も低温で反応が進行した。通常担体の表面積が大きいほど高分解し粒子径が小さくなるが、このPd/mAl_2O_3-nNiO_2ではその効果がは認められず、Pd/Al_2O_3-36NiOのPdO粒子サイズが最も小さかった。 実用化試験の結果は大気圧下で得られた結果を8.5気圧に試み、99%以上の良好な燃焼が達成され圧力損失率も目標値以下の3.6%と良好な結果が得られたが、NOx排出濃度は目標値より2倍高い。これは予熱バーナーからの発生で低温領域のより高活性な触媒開発の更なる研究が必要であるが、大気圧とほぼ同様な実験結果が得られたので、ガスタービン用高温燃焼触媒の実用化に明るい見通しが得られたと言える。
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[Publications] K.Eguchi,H.Arai: "Recent Advances in High Temperature Catalytic Combustion" 2nd JAPAN-EC Joint Workshop on the Frontiers of CATALYTIC SIENCE & TECHNOLOGY(JECAT '95). 233-240 (1995)
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[Publications] H.Arai,H.Fukuzawa: "Research and development on high tenperature catalytic combustion" Catalysis Today. 26. 217-221 (1995)
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[Publications] M.Machida,A.Sato,T.Kijima,H.Inoue,K.Eguchi.H.Arai: "Catalytic Properties and surface modification of hexaaluminate microcrystals for combustion catalysis" Catalysis Today. 26. 239-245 (1995)
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[Publications] S.Sadamori,T.Tanioka,T.Matsuhisa: "Development of a high-temperature combustion catalytic system and prototype cataly-tic combustor turbine test result" Catalysis Today. 26. 337-344 (1995)
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[Publications] 貞森博己、西田利雄、古谷敦志、松久敏雄: "高温燃焼用セラミックス触媒の開発とガスタービン燃焼器への応用" 触媒. 37. 642-647 (1995)