1993 Fiscal Year Annual Research Report
有用生理活性物資の創製を目的としたオレフインの触媒的アミノ化反応プロセスの開発
Project/Area Number |
05555246
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 誠一 味の素(株), 中央研究所, 研究員
普神 敬悟 長崎大学, 工学部, 助手 (90202283)
田中 修司 長崎大学, 工学部, 助教授 (80217033)
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Keywords | 一酸化炭素 / パラジウム触媒 / アミノカルボニル化 / 生物活性 / アリルアミン |
Research Abstract |
(1)O-2、3-ブタジエニル N-トシルカーバメートおよびO-3、4-ペンタジエニル N-トシルカーバメートの2価パラジウムを触媒として用いるアミノカルボニル化反応の開発:常圧一酸化炭素雰囲気下、室温〜30℃という穏和な条件で標記分子内環化反応が進行し定量的に4-(1-メトキシカルボニルビニル)-2-オキサゾリジノンおよび4-(1-メトキシカルボニルビニル)-2-オキサジノンを与える反応の開発に成功した。この反応で基質に置換基が存在する場合、極めて高い立体選択性が見られた。2価パラジウムの触媒回転数は500回にもおよび、おそらく、他に類例を見ない効率的な反応となっている。生成物はgamma-ヒドロキシ-beta-アミノ酸、delta-ヒドロキシ-beta-アミノ酸の骨格をもち、それ自体としても特異な生理活性が期待されるが、さらにカルボニル基に共役した二重結合をもっているため、合成中間体としても応用のきく有用な化合物である。現在これらの生成物およびその誘導体の生物活性を検討中である。 (2)O価パラジウムを触媒として用いる4-ビニル1、3-ジオキサン-2-オンの4-ビニル1、3-オキサジン-2-オンへの立体選択的変換反応の開発:標記反応が各種イソシアナート存在下、定量的に進むことを発見した。この反応は極めて特異的な立体選択的を示す。従って、他の方法では得難いアリルアミンの位置および立体選択的な優れた合成法となっている。この生成物を鍵化合物として用い、アリル位のアミノ基がオレフインのジアステレオ面選択性に及ぼす電子効果に関する興味深い結果を得た。即ち、アミノ基上の置換基の電子吸引性とジアステレオ面選択性との間に直線的な相関がある。この知見はアミノ糖の立体選択的合成における指標として重要である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Tamaru: "Pronouced Electonic Effects of Allylic Amino Group on the pi‐Facial Stereoseletivity and Reactivity in Electrophilic Addition Reaction to Double Bonds" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,. 21. 1601-1602 (1993)
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[Publications] M.Kimura: "Pd^<2+>‐catalyzed Oxidative Aminocarbonylation of O‐2,3‐Butadienyl and O‐3,4‐Pentadienyl N‐Tosylcarbamates" Tetrahedron Lett.,34. 47. 7611-7614 (1993)
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[Publications] K.Yasui: "Use of pi‐Allylpalladium as a Nucleophile via an Alkyl‐Allyl Exchange Reaction with Alkylzinc" Tetrahedron Lett.,34. 47. 7619-7622 (1993)
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[Publications] T.Bando: "Regio‐and Stereoselective Synthesis of 1,3‐Hydroxy Amines via Palladiun‐catalyzed Carbonate‐Carbamate Transformation with Unique Stereoselectivity" J.Org.Chem.(in press). (1994)