1994 Fiscal Year Annual Research Report
二次元超音速ジェットノイズ低減における最適化の研究
Project/Area Number |
05555259
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶 昭次郎 東京大学, 工学部, 教授 (80013704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 絋 航空宇宙技術研究所, 熱流体力学部, 室長
小竹 進 東京大学, 工学部, 教授 (30013642)
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Keywords | 超音速ジェット / ジェットノイズ / スクリーチ / ショックセル / パルスシュリーレン法 / 音響タブ / ジェットノズル |
Research Abstract |
次世代超音速機・極超音速機の推進機関である可変サイクルエンジンでは、コアとバイパスの2流を有している。本研究では両方のジェットを2次元ノズルから噴出させることで騒音低減に対する制御性を高め、コアジェットとバイパスジェットにおいて速度分布や温度分布の最適化、多孔プラグノズルによる衝撃波除去、タブ付ノズル及びエジェクタノズルの最適化等の研究を実施し、実用的なジェットノズル形態並びにサプレッサ形態の設計指針を得ることを目的としている。 本年度は昨年度に続き2次元超音速ジェットにバイパス流を加え、二重ジェットとして流動特性並びにスクリーチ特性を調べた。バイパス流も超音速の場合、コアの衝撃波がバイパス流側に浸透し複雑な衝撃波セル構造を形成すること、複数のスクリーチ音が存在すること等が明らかになった。二重ジェットの基本特性を把握するため、軸対称二重ジェット噴出装置を製作し、中心流を超音速ジェット、外部流を亜音速ジェットとして外部流の影響を調査した。外部流の速度を0から増加すると、中心流ジェットのスクリーチ周波数は低下する。しかし、音圧レベルは外部流速度の増加に対し低下して消滅する場合と、逆にスクリーチの他の高周波数成分が大きくなる場合のあることがわかった。 二次元超音速ジェット流をナビエ・ストークス方程式を用いて数値解析し、周期的なフラッピングモード振動を模擬することができた。ジェット近傍の圧力場はジェット速度によって決まる移流速度で下流側に伝播するのに対し、ジェットから離れた遠距離場では圧力波は音速でジェットに垂直方向に伝播することが明らかとなり、また、圧力変動の振幅分布や等位相分布は実験結果と良好な一致を示した。
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