1993 Fiscal Year Annual Research Report
荒廃渓流における土石の移動・堆積計測システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
05556025
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
岸原 信義 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40003769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戎 信宏 愛媛大学, 農学部, 助手 (60176782)
丸谷 知己 九州大学, 農学部, 助教授 (40112320)
佐藤 一紘 琉球大学, 農学部, 助教授 (50045126)
多田 静章 (株)アイシー, 社長
中北 理 森林総合研究所, 東北支所, 室長
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Keywords | 荒廃渓流 / 土砂流出 / 写真測量 / 画像処理 / 無人ヘリコプター / 3次元計測 / 空中写真 / 無線高度計 |
Research Abstract |
平成5年度は主としてシステムのハード部分の試作・改良と試作システムの検討対象地域である島原市眉山の荒廃渓流(眉山3渓)における渓流測量などに焦点を絞って研究を進めた。 1.空撮システムの構築 (1)プラットホームには、無人ヘリコプター(産業用RCヘリコプターKG-65)を用い、撮影システムを構築した。 (2)撮影システムには、長さ2メートルのアームを機体に装着し、アームの両端に一眼レフカメラと空撮用無線テレビカメラ各2台を取り付け、本体下部にビデオ送信機を設置した。このシステムにより、立体画像を見ながら無人ヘリを操縦出来ることになると共に、後述の3次元ビデオ画像処理を可能にした。 (3)写真測量を行うためには、プラットホームの高度を正確に把握する必要があるが、無線高度計を搭載可能にすると共に、その精度を把握するために、対空標識を観測現場に60個設置すると共に、地上からの追跡に光波測量を行った。また自動追尾方式の光波測量も同時に行い、此等の方式の比較・検討を行なった。 2.取得データの解析 (1)検討・解析対象地である眉山3渓について、既往の空中写真の判読を行い、荒廃状況の経時変化を調べると共に現地測量を含む調査を行なった。その結果、平成5年4月の降雨により土石流が発生し、約0.2haの丘陵状をなしていた旧渓床形堆積地が流出している事が判明した。この荒廃状況の変化把握について各種空撮とその解析法の比較・検討を行うことにした。 (2)高高度空撮の空中写真判読では、判読が困難であったが、低高度空撮では把握が可能であると共に、その土量も計測が可能であった。また、カメラ画像とビデオ画像の解析精度の比較など両者の得失を検討した。 平成6年度は、主として取得画像の解析方法の検討を行なう予定である。
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[Publications] K.Watahiki・N.Kishihara: "Study of the Sediment Yield of the No.3 Stresm on Mt.Mayuyama" Bull.of I.T.A Kyushu University22GD01:16. 65-79 (1933)
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[Publications] 榎田充哉・岸原信義ほか: "水文諸量の時系列解析手法に関する研究" 水文・水質源学会誌. (1944)
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[Publications] 大宅康平・岸原信義ほか: "眉山山体からの土砂流出に関する研究" 平成5年度自然災害研究総合研究班西部地区研究発表会. (1994)