1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05556029
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
矢田 茂樹 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30046510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 行絋 (株)ザイエンス, 開発部中央研究所, 課長
小林 章 東京農業大学, 農学部, 講師 (30120132)
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Keywords | 間伐材 / 木質舗装材 / 高耐久性舗装材 |
Research Abstract |
最近、歩道や公園に木レンガや木床の舗装を見かけるようになったが、施工事例が増すにつれ耐久性の問題が顕著になっている。接合不良や干割れによる部材の剥離・脱落・干割れ部への土砂侵入と降雨時の吸水による部材の異常膨張、部材の腐朽、降雨滞水時の浮上・流失などである。ここではコンクリート平板と同様の据置き型施工法の木レンガ舗装について、前記の問題点解決のための開発研究を行った。 方法【樹種】樹齢24年生のカラマツ。元口直径12〜14cmのもの50本。【試験片】丸太から6cm及び7.5cmの正角材を切り出し、(1)6cm正角材:各種の断面形状にして長さ30cmに切断、(2)7.5cm正角材:(a)木口立て用;繊維方向の厚さを1、2、3、4cmに切断。(b)木端立て用;厚さ3.3cmに縦びき後、長さ30cmに切断。そして切り込みを入れて乾燥。(c)コンクリート複合体用;厚さ1cmに縦びきして乾燥。【注入薬剤】(1)CCA、(2)クレオソート油、(3)DDAC(標準、寸法安定化剤添加レベル1、レベル2の計3種)、(4)銅系新薬(標準、寸法安定化剤添加レベル2の計2種)。【注入方法】商業的に行われている標準的条件で加圧注入。【試作ユニット】(a)連結式ボックスタイプの亜鉛びき鋼板枠(300×300×30mm);底に12mmの木片セメント板を敷き、木材を置いて裏から釘打ち接合。(b)6cm正角材の6本組;同一寸法のモルタルブロックを抱き合わせして重量を与えボルト・ナット接合。(c)コンクリート複合体;木口から3cm、木端から1.5cmの木裏面に釘を打ち込み、30cm角の箱の底に裏返して並べ、モルタルを流し込み養生硬化。【測定項目】注入量、浸潤長、寸法安定性、水洗後の寸法安定性、Wet-Freeze-Dry繰り返し後の接着・接合性能。 結果【注入性】木口立てタイプ;カラマツの難注入性を考慮して繊維方向の厚さ1〜4cmで加圧注入した。薄くなるにつれ注入性が増し1cmでは約600kg/m^3に達する。板材タイプ;切り込みを入れると注入性が増すが、3.5cm間隔で入れても400kg/m^3程度に留まっている。【寸法安定性】寸法安定化剤を添加すると収縮率が1/2以下になる。ただし、水洗すると次第に効果が無くなるので、製品は防水処理をする必要がある。【木片セメント板との接着性】常態ではクレオソート処理材を除き良効な接着性を示すが、W-F-D耐候操作を繰り返すと、寸法安定化剤を添加しない材料は収縮応力によって界面剥離する。【釘接合性能】繊維方向に打ち込んだ釘の引抜き抵抗は大きくないが、木材の伸縮に柔軟に対応できるため、耐候操作をしても接合部に干割れが生じない限り剥離を生じない。
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Research Products
(2 results)