1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05556032
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山内 晧平 北海道大学, 水産学部, 教授 (10109514)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 伸次 北海道大学, 水産学部, 講師 (40231930)
|
Keywords | チョウザメ / ベステル / 排卵 / 排精 / LHRH-a / ステロイドホルモン / ラジオイムノアッセイ法 |
Research Abstract |
昨年までの研究で、北海道ではベステル雌の生殖周期は少なくとも3年であり、一部の個体では3年目の夏から卵母細胞の核移動が開始し、翌春まで核移動期にとどまり、その後退行することがわかっている。本研究ではホルモン処理の適期を特定する目的で、核移動が開始してから終了し退行するまでの卵母細胞の卵成熟誘起ホルモン感受性と卵濾胞の17α,20β-ジヒドロキシ-4-プレグネン-3-オン(DHP)の産性能を調べた。 夏から翌年の春にけて、バイオプシーにより同一個体から連続して卵巣の一部を摘出し、卵巣中の卵濾胞を分離した。分離した卵濾胞をL-15培養液中で、様々な濃度の各種ステロイド、ヒト胎盤性生殖腺刺激ホルモン、サケ脳下垂体抽出物の存在または非存在下で、15℃、40時間培養した。培養後、核の崩壊を指標にホルモン感受性を調べるとともに、培養液中のDHP量をラジオイムノアッセイ法により測定した。また、組織学的観察により、卵母細胞の核の位置及び退行現象を調べた。その結果、夏の核移動初期の卵濾胞では全てのホルモンに対して感受性が認められなかったが、秋から冬にかけて核が動物極に移動すると、DHPをはじめとする各種ステロイドに対して高い感受性を示した。その後、春にかけての卵母細胞の退行(卵膜の肥厚及びメラニン層の拡散)に伴いその感受性も低下した。また、卵濾胞のDHP産生能についても、核の移動に伴い上昇し、退行と共に低下する傾向にあった。以上の結果から、卵母細胞の卵成熟誘起ホルモン感受性の最も高い時期が、ホルモン処理の適期であると思われた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] B.M.Amiri: "Testicular development and serum sex steroid profiles in male sturgeon hybrid Bester." J.Fish Biol. (印刷中). (1995)
-
[Publications] B.M.Amiri: "Ovarian development and serum sex steroid and vitellogenin profiles in female cultured sturgeon hybrid,Bester." J.Fish Biol. (印刷中). (1995)