1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05556037
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷川 高士 京都大学, 農学部, 教授 (40026448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 太郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (90027243)
村上 章 京都大学, 農学部, 助手 (80157742)
内田 一徳 京都大学, 農学部, 助教授 (80111946)
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Keywords | 地下ダム / 有限要素法 / 数値解析 / 地下水モデル |
Research Abstract |
本科学研究費補助金研究課題「地下ダムの設計手法」を確立する基礎資料の整備を本年度の主眼とした。そのために、まず主要設備備品であるワークステーションを購入し、データ処理を行うためのハードウェアを整えた。このワークステーションは学内LANを経由して、コンピュータネットワークに接続され、国内外の研究機関との電子メールによる情報交換、あるいはファイルの転送などを容易とした。さらに、ソフトウェアを完備するために、当研究室で既に開発している数値解析プログラムを移植して数値計算の精度や処理速度をワークステーション上で検討した。結果の図化をターミナルスクリーン上およびプリンタに実現する環境を整えることができた。こうした数値解析環境のほか、いわゆるXのソフトウェアも同ワークステーション上に展開し、多角的な利用が可能となっている。 次に、地下水解析モデルの検討を実施した。既往の文献を調査して既存の解析手法の有用性や問題点を整理した。ついで支配方程式に関する有限要素定式化を行い、得られた弱形式に関する数値解析プログラムを開発して、いくつかの例題の解析によって開発プログラムの解析精度を検討した。このような解析モデルの検討と平行して、地下ダム建造が計画されている現地の調査を行って、地下ダム堤体建造工法に関する技術を蒐集し、その効果を資料に基づいて分析した。またここで得られたデータから実施地区における現象の分析をあわせて行った。 現象の把握にはこうした支配方程式に対する有限要素解析手法の開発のほかに、観測挙動に関する解釈も必要となる。とくに、支配方程式におけるパラメータ同定を観測記録から実施することの意義が重要視されてきており、この研究においても逆解析プログラムの開発と仮想および実データに対する適用を現在検討している。
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