1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05556043
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
毛利 建太郎 岡山大学, 農学部, 教授 (20081531)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門田 充司 岡山大学, 農学部, 助手 (80239714)
近藤 直 岡山大学, 農学部・附属農場, 助教授 (20183353)
芝野 保徳 岡山大学, 農学部, 教授 (00033332)
|
Keywords | 遠赤外線 / 農産物 / 乾燥 / 品質 |
Research Abstract |
遠赤外線ヒータを用いた汎用の農産物乾燥装置の開発を目的とし,遠赤外線による高品質化乾燥と汎用化することによる低コスト化に重点をおいた研究を行う。 本年度は初年度であり,遠赤外線ヒータを持った農産物乾燥装置の原型を考え,この乾燥装置には温度の制御装置と換気装置を組み込み,さらに多点の温度が同時に計測できるシステムとし,実験用の遠赤外線による農産物乾燥装置を試作した。 そしてこの乾燥装置の基礎的な特性を調べる実験を行い,ヒータから一定距離離れた点の装置内温度を,50mmごとに求め,さらにその距離における平面の温度分布を求めて農産物の乾燥を行う上での基礎データとした。また,制御機能を働かせたときの装置内の温度の応答性,設定温度に対する偏差,温度を上げるときと下げるときとで生じるヒステリシス等について検討した。 その結果は,換気することによってヒータから一定距離離れた装置内の平面温度の分布は,ほぼ均一になることが確かめられた。制御機能を働かせたときの装置内温度の応答は時間遅れのある一次の伝達関数で近似できることがわかった。温度が定常状態になるには少し時間を要し,ヒステリシスも大きく表れ,これらの点は改善する必要がある。 実験用乾燥装置を製作するのに長時間を要したため,種々の農産物を供試した乾燥装置のテストは行えなかったが,一つサツマイモで行った結果では,本装置を使った遠赤外線ヒータによる乾燥では,一時間当りの水分の減少(乾減率)が8.5〜9.6%/hとなり,定温乾燥器による乾燥が乾減率3.2〜3.8%/hであるのに比べて高能率乾燥が期待できると考えられる。
|
Research Products
(1 results)