1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05556045
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Research Institution | Ishikawa Agricultural College |
Principal Investigator |
中村 喜彰 石川県農業短期大学, 農業工学科, 教授 (50070842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大角 雅晴 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助手 (40203715)
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Keywords | 水稲 / 葉色 / 葉緑素計 / デジタル画像 / 濃度値 |
Research Abstract |
昨年度に続いて,実際の水田について従来の方法と画像処理を応用する方法を実施し,それらの相関関係について調べた。実験には石川県農業短期大学実験農場内の水田を使用した。画像処理が容易になるように5m×1m分割の境界を示す標識として,水田に白色の棒を立てて使用した。 実験では最初に水田をビデオ撮影し、テープに録画しておく。ビデオ撮影直後,測定区画ごとに葉身を任意に30枚選び,葉緑素計で測定した。測定日は7月13日,7月20日,7月26日,8月2日である。測定する葉色の範囲を広くするために同一水田内の区画ごとに肥料を施用する量を変化させた。しかし、当初予定していた葉色の範囲は実現できなかった。 ビデオカメラのレンズの絞りを11に固定し,順光線で撮影して得られたデジタル画像について葉緑素計測定値との相関関係を調べた。その結果,データが2群に分かれていることがわかった。測定日ごとに調べた結果,7月20日の濃度値だけが小さかった。その原因は、測定日ごとの明るさの違いを補正するための基準とした硫酸バリウム製の標準白色板にあると考えられた。画像全体,水田そして標準白色板の濃度値を測定日別に調べた結果、7月20日だけは画像全体と水田の濃度値は小さかった。しかし、標準白色板の濃度値は他の測定日とほとんど同じ値であった。 白色板の濃度値はその他の部分よりかなり高いので光の反射率が高く,水稲部分の明るさの基準としては不適当であったと考えられる。したがって、明るさと基準として,水稲の明るさと同程度の物体を利用することを検討する必要があると思われる。また、葉緑素測定平均値は当初の予定より狭い範囲だった。さらに測定条件を広げることによって,より確かな相関関係を得られると考えられる。
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