1994 Fiscal Year Annual Research Report
植物生育光放射環境の分光調節による成長制御の実用化に関する研究
Project/Area Number |
05556046
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
相賀 一郎 大阪府立大学, 農学部, 教授 (80109909)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洞口 公俊 松下電器産業(株), 照明研究所
谷 晃 大阪府立大学, 農学部, 助手 (50240958)
村上 克介 大阪府立大学, 農学部, 助手 (00254441)
平野 高司 大阪府立大学, 農学部, 講師 (20208838)
清田 信 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (90117995)
|
Keywords | 赤色光 / 遠赤色光光量子束比(R / FR比) / 4波長域発光形蛍光ランプ / 赤色光遮断被覆材 / 遠赤色光遮断被覆材 / ポリエチレンテレフタレート / レタス / キュウリ / トマト |
Research Abstract |
本年度は、人工光源については、3波長域発光形蛍光体とFR(遠赤色)発光蛍光体を組み合わせ赤色光光量子束/遠赤色光光量子束(R/FR)比を調節することに加えて、色温度も調節した4波長域発光形植物栽培用蛍光ランプ(20W)を3種類(処理区A=色温度6500K,DUV=-10,R/FR=1.10、処理区B=色温度5000K,DUV=-10,R/FR=1.27、処理区C=色温度5000K,DUV=0,R/FR=1.60)試作し、処理区D=従来の3波長域発光形蛍光ランプ(20W,R/FR=32.0)とし、ランプ本数を9本として、レタスを用いて成育特性比較実験を行ない、実験検討した。 結果は、試作した色温度6500K,DUV=-10のランプが他のランプで成育させた植物体と比較して最もレタスの成育を促進させることがわかった。レタス栽培においては、従来の蛍光ランプに比較して十分に4波長域発光形植物栽培用蛍光ランプが有効であると考えられた。 自然光の分光調節による植物伸長制御用被覆材については、昨年度設置した遠赤色光遮断植物成育実験装置に、ポリエチレンテレフタレートフイルムを貼り付けたガラスを取付けてキュウリとトマトの成育実験を行なった。赤色光を遮断した場合は栄養成長や果実の成長が加速され、収穫開始日が早まり、初期収量を増加させることができ、遠赤色光の遮断により、草丈、茎長、節間の伸長を抑制することが可能なことがわかった。
|
-
[Publications] 洞口公俊: "植物成育用光源とその応用" 日本照明委員会誌. 11. 14-18 (1994)
-
[Publications] 洞口公俊: "人工光型植物栽培装置の開発とその応用展開" 展示学. 18. 44-45 (1994)
-
[Publications] 相賀一郎: "CELSSにおける植物生産" 生物環境調節. 32. 71-78 (1994)
-
[Publications] 村上克介: "自然光の赤色光/遠赤色光光量子束比を変化させる植物成長制御用被覆材の開発(1)-被覆材の設計-" 生物環境調節. 33. 31-36 (1995)
-
[Publications] 崔 海信: "自然光の赤色光/遠赤色光光量子束比を変化させる植物成長制御用被覆材の開発(2)-ヒマワリおよびキャベツ実生の伸長および成長におよぼす効果-" 生物環境調節. 33. 37-42 (1995)