1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05557009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 知司 (財)実験動物中央研究所, 研究所長
渡辺 康裕 防衛医科大学校, 教授 (90127324)
郭 哲輝 大阪大学, 医学部, 助手 (50126570)
大杉 武 大阪大学, 医学部, 助手 (50176880)
樋口 宗史 大阪大学, 医学部, 助教授 (30150337)
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Keywords | モルヒネ / 一本鎖CRE結合蛋白 / 転写因子 / cDNAクローニング / 大脳 / 小脳 / DNA結合蛋白 |
Research Abstract |
モルヒネ慢性投与により変化する核蛋白質がマウス小脳に存在し、1本鎖のcAMP response element(CRE)を特異的に認識して結合するすることを見いだしている。この蛋白質(ssCRE-BP)の機能を解析するために、マウス脳のssCRE-BPのcDNAをクローン化し、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白質を用いて、ssCRE-BPの機能を検討した。マウス小脳より精製したssCRE-BPのDNA結合能は、カゼインやDNAアフィニティカラムのflow through分画を加えることにより、特異的に増大するが、ssCRE-BPのGSTとの融合蛋白質のDNA結合能もカゼイン依存性に増加した。ssCRE-BPはN-末端側にグリシンを含み、また、C-末端側にはグルタミン、グルタミン酸が多く存在する構造をしている。GST-融合蛋白質を用いて、ssCRE-BPのDNA結合能を調べた結果、ssCRE-BPのC-末端側が欠損すると、DNA結合能が減少することがわかった。次に、GST-融合蛋白質を抗原として、ssCRE-BPに対するポリクローナル抗体を作製した。この抗体を用いたウエスタンブロットでは、ssCRE-BPは主に、大脳と小脳に発現していることを認めた。この結果はノーザンブロットの結果と一致している。ウエスタンブロットにより、モルヒネ慢性投与群のマウス小脳のssCRE-BPの量は対照群と有意な差はみられなかった。ssCRE-BPのDNA結合活性には、カゼイン様因子が大きく関与していると考えられる。ssCRE-BPのDNA結合活性に作用する因子がモルヒネによって、影響される可能性があり、現在、検討している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Ikemoto,: "Decrease in CRE-binding activity by chronic morphine administration in mouse brain." NeuroReport,. 6. 262-264 (1995)
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[Publications] K.Nakano,: "Tyrosine phosphorylation of a 58 kDa protein induced by morphine in SK-N-SH cells." Biochem.Biophys.Res.Comm.,. 200. 797-801 (1994)
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[Publications] T.Osugi,: "Modulation by chronic morphine administration of single stranded cAMP response element(ssCRE)binding proteins in the mouse cerebellum." Molec.Brain Res.,. 21. 256-262 (1994)
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[Publications] N.Takaha,: "Expression of gicerin in development,oncogenesisi and regeneration of the kidney." Differentiation,. in press. (1995)
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[Publications] E.Taira,: "Molecular cloning and functional expression of gicerin,a novel cell adhesion molecule that binds to neurite outgrowth factor." Neuron,. 12. 861-872 (1994)