1993 Fiscal Year Annual Research Report
ミネラル摂取量の栄養学的評価における秤量・積算法と陰膳直接分析法の比較
Project/Area Number |
05557025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 正之 京都大学, 医学部, 教授 (00025579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新保 慎一郎 京都女子大学短期大学, 教授 (60027406)
井口 弘 京都大学, 医学部, 助手 (90025643)
渡辺 孝男 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (20004608)
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Keywords | 微量元素 / 食物摂取 / アルカリ性 / カルシウム / リン / 鉄 / 24時間食事検体 |
Research Abstract |
分析対象となる検体を入手するため農家の主婦を主な対象として陰膳方式による24時間食事検体の収集を行った。これは予め洗剤・酸・再蒸溜水洗浄を行い金属を除去したプラスチック容器(タッパー・ウエアなど)に特定の個人が所定の24時間内に摂取した全飲食物(飲み水やお茶などを含めて)を摂取した量だけ収集してもらう方式で、個人の協力がなければ出来ないが、収集した検体はマーケット・バスケット方式よりも一層個人に接近した値を示すことになる。1993年度冬季には国内農村4個所より1個所あたり20数検体計約90検体の収集を終了した。 プラズマ発光分析装置の設置を終了し、分析条件の検討を行った。対象元素としては食品成分表に記載されているナトリウム・カリウム・鉄・カルシウム・リンおよびマグネシウムを想定した。ミクロ・キェルダール管を用いて湿式灰化した検体を導入した場合、鉄以下の4元素についてはほぼ信頼できる分析値を得たが、ナトリウム・カリウムについては当該元素の分析値が相手方の元素の存在濃度によって変動する傾向が認められた。この所見はイオン化傾向の強い元素に一般的に認められる所見であって、信頼し得る分析値を得るには共存元素の濃度を考慮に入れた分析方法を確立する必要がある。今1つの問題点はオートサンプラーを用いた場合湿式灰化した検体量がやや大きくなることで、多数検体を分析するためには湿式灰化の処理を省力化するなどの検討が必要となるかも知れない。
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Research Products
(1 results)