1995 Fiscal Year Annual Research Report
アクチビン・フォリスタチン系の制御による肝細胞壊死の新しい治療法の開発
Project/Area Number |
05557034
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 宏 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)
小暮 公孝 群馬大学, 医学部, 講師 (80143220)
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Keywords | 肝再生 / アクチビンA / フォリスタチン / 増殖因子 |
Research Abstract |
1)静脈投与したフォリスタチンの肝再生促進作用 ^<125>I-フォリスタチンをラットの静脈内に投与し,その後の血中濃度を経時的に測定すると共に,各種臓器への集積の時間経過を測定し,肝への有効な投与法を検討した。その結果、静脈内に投与した^<125>I-フォリスタチンの約10%が肝に集積することが明らかになった。組織学的には肝実質細胞に集積が認められた。肝内の^<125>I-フォリスタチンは投与後72時間までは一定値を保ったがその後急速に減少した。そこで72時間後に追加投与を行ったところ,120時間にわたり肝内^<125>I-フォリスタチンを高値に保つことができた。そこで70%肝切除を行い,その直後と72時間後に1μgのフォリスタチンを投与したところ,120時間後のDNA量,肝再生率,残存肝重量の何れもがフォリスタチン投与群で有為に高値を示し,静脈内投与したフォリスタチンの有効性が確認された。 2)90%肝切除後の肝再生に対するフォリスタチンの効果 次に90%肝切除という広範な肝切除後の肝再生について検討した。あまりに広範な切除であるため,いくつかの点に工夫をしないとラットは術直後に死亡してしまう。改善点は,術前2日間及び術後2日間絶食を行うこと,術後に5%ブドウ糖を皮下注することの2点であり,これにより90%肝切除後の死亡は防止できた。そこで術直後に1μgフォリスタチンを門脈内投与したところ,肝再生率,残存肝重量はフォリスタチン投与群で著明に改善した。広範肝切除後の肝再生にもフォリスタチンが有効であることが確認された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kogure, K. Omata, W. Kannzaki et al.: "A single intraportal administration of follistatin accelerates liver rageneration in partially hepatectomized rats" Gastroenterology. 108. 1136-1142 (1995)
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[Publications] Mashima, H. Kanzaki, M. Nobusawa, R. et al.: "Derangements in the activin-follistatin system in hepatoma cells." Gastroenterology. 108. 834-840 (1995)
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[Publications] Kojima, T. Nobusawa, R. Zhang, Y-Q et al.: "Attenuation of the glycogenolytic action of ctivin A in intact liver" Am. J. Physiol.269. E846-E851 (1995)
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[Publications] Zhang, YQ., Kanzaki, M. Mashima H et al.: "Norepinephrine reverses the actions of activin A on DNA synthesis and apoptosis in cultured rat hepatocytes." Hepatology. 23. 288-293 (1996)