1994 Fiscal Year Annual Research Report
DNAプローブ生物化学発光システムを応用した歯周病病原細菌の検出と応用
Project/Area Number |
05557086
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押原 渉 東レ株式会社, 医療システム研究所, 研究員
木山 道子 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (50256905)
早川 光央 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10112955)
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Keywords | DNAプローブ / リボプローブ / 生物化学発光 / 歯周病 / DNA診断 / 細菌検査 / Porphyromonas gingivalis / Campylobacter rectus |
Research Abstract |
当該年度は、研究協力者の東レから技術提供の示唆があったriboprobe法を応用して研究を進めた。最初に、P.gingivalisの40kDa外膜蛋白質の特異性が高井DraI-HincII DNA断片を量産し、新たに病原因子を利用したDNA診断の観点から、glycylpropyl diamino-peptidase遺伝子をクローニングした(Archs.Oral Biol.,1992)、この両遺伝子をribo-probe合成用vector plasmidにサブクローニングを行った。次いでin vitro transcription法を応用して作製したRNA probeが本菌の特異的検出に有用であることを確認した。さらに、このRNA probeを用いて生物化学発光システムにより臨床サンプル検査を実施したところ、疾病活動性が高い成人歯周炎患者では本菌の検出度が高値を示すことをみいだした(日本歯周病学会、国際歯科研究会日本部会、1994)。次に歯肉炎から歯周炎への進展に重要な役割を果たすといわれているCampylobacter rectusの細菌検査を目指し、150kDa S-layer蛋白質遺伝子のinternal DNA断片の特異性について検討した。その結果、Hind III 2.3-kb DNA断片が特異DNA probeになりうることを確認し、PCR法による微量検査に向けて塩基配列の解読をほぼ終了した。また、将来への発展性を考慮して、これまでの研究で、新たに歯周病診断に有用と考えられる2細菌種のDNA probe開発のために遺伝子クローニングを試み、P.gingivalis,C.rectusでクローンDNAが特異的検出に十分有用であることを明らかにし、本年度では臨床サンプルの検査実施に着手し、疾病活動性を診断できる有用性を示し実験計画の目標を達することができたが、同時に疾病活動性の静止期を診断できる方法の開発の必要性が新しく問題提起された。
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Research Products
(2 results)