1994 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のための快適保温補助具に関する研究-下腿部保温補助具レッグウォーマ-の実用化とその評価
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05558004
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Research Institution | Osaka Shin-ai College |
Principal Investigator |
川端 厚子 大阪信愛女学院短期大学, 生活文化学科, 助教授 (30167358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石倉 信作 大阪府立産業技術総合研究所生産技術部, 主任研究員
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Keywords | 高齢者 / 保温補助具 / レッグウォーマ- / 温熱生理反応 / 皮膚温 / 直腸温 / 特殊加工敷マット / 血流量 |
Research Abstract |
目的 高齢者のための快適保温補助具を開発するために研究を行っているが、本年度は、下肢部を温熱刺激作用マットで刺激することにより下肢足裏触受容器がどのような温熱整理反応を示すか、それが体全体にどのような影響を及ぼしているかについて知見を得るためなに実験を行った。この実験の結果から高齢者のための快適保温繊維製品の開発を行うことを目的としている。 方法 1)敷マット3タイプの試料(従来品、特殊加工ハード,特殊加工ソフト)を使用して一定時間ヒト触受容器を刺激した後に足裏皮膚温の活動状態をサーモグラフィによって温熱解析を行った。さらに全身の皮膚温5ヶ所と直腸温の挙動を記録した。2)敷マット3タイプの試料を使用して一定時間とヒト触受容器を刺激した後に足裏汗腺活動状態を温湿度センサーによって測定し、足裏接触部付近の湿度変化から温熱性の有無を検討した。さらに血流計によって血流量の計測を行った。被験者は、健康な女子学生5人である。結果、特殊マットの機能や足裏部の触感覚を刺激するということから外部感覚器官の刺激インパルス応答が痛受容器や圧受容器や視床下部へ刺激反応し皮膚温や皮膚血流反射や汗腺活動に変化が生じてくることがわかった。特殊マットにおける皮膚温では、手掌、足背、足裏の各部位においては、運動中は下降するが運動終了後は、皮膚温の上昇度が大きいことがみられた。直腸温も運動開始時は下降するが、運動終了後は上昇していることがみられた。それは従来品マットよりも特殊マットにおいて顕著であった。衣服内気候の湿度では、特殊マッドにおいて湿度が増加していることがみられた。血流量は、運動中は従来品マットにおいて多くみられ運動終了後は特殊マットにおいて流量が増加した。これらのことから特殊マットの方が体全体に与える刺激が強いことがわかった。これらのデーターを基礎にしてレッグウォーマ-の次なる開発に着手して新しい繊維素材による繊維製品のレッグウォーマ-を製作し実験を行う準備を進めている。
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[Publications] 川端厚子,石倉信作,山本貴則: "高齢者のための快適保温補助具に関する研究-下肢部への温熱刺激作用マットの下肢足裏触受容器刺激とその評価-" 平成6年度科学研究費補助金試験研究B-2研究報告. NO.1. 1-26 (1994)
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[Publications] 川端厚子,石倉信作,山本貴則: "特殊マットのヒト足裏触受容器刺激による温熱性" 大阪府立産業技術総合研究所報告技術資料. NO.3. 107-113 (1993)
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[Publications] Atsuko Kawabata and Hiromi Tokura: "The effects of three different types shoes on thermoregulatory respons and clothing microclinmate in women during wolking under the blazing sun and rest in the shade." Biometeorology. Vol.2 No.2. 680-688 (1994)
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[Publications] Atsuko Kawabata and Hiromi Tokura: "Thermophysiological significance of three types of sleeping bag at an ambient temperature of 5℃" Journal of the Japan Research Association for Textile End-Uses. Vol.36. 132-137 (1995)
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[Publications] Atsuko Kawabata and Hiromi Tokura: "Different effects of two kinds of bed on thermophysiological responses and heart rate during night sleep" Journal of Home Economics of Japan. Vol.46 No.3. 235-240 (1995)
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[Publications] Atsuko Kawabata and Hiromi Tokura: "Effects of two different typs of Quilt on female core temperature during night sleep at 18℃" Japanese Journal of Clothing Research. Vol.39(in press). (1995)