Research Abstract |
AND-EXOR形論理式のクラスとして,FPRM(固定極性リ-ド・マラ-論理式),KRO(クロネッカ論理式),PSDKRO(疑似クロネッカ論理式),一般化リ-ドマラ-論理式(GRM),AND-EXOR論理式(ESOP)などが知られている.これらの論理式は,BDDや,EXOR形TDDを用いて最適化できる. ESOP:AND-EXOR形論理式のうち,積項数が最も少ないのがESOPである.入力変数が少ない場合には,網羅的方法で最適解が求まる.入力変数が少ない場合の最小化結果をすべて記憶しておき,論理式最小化の際,そのデータを利用,能率よく簡単化する方法を開発した.また,BDDを用いてESOPを最小化するプログラムも開発した.ただし,ESOPの最小化には,大量のメモリと計算時間が必要であり,現在のところ,n=6程度が限度である. GRM:ESOPの部分クラスである,GRMに基づいて回路を構成すると,故障検査を極めて容易にできる.GRMの最小化法として,BDDを用いた方法と,繰り返し改善法GRMINを開発した. FPRM:GRMの部分クラスである,FPRMは,古くからその最適化アルゴリズムが研究されている.ここでは,多端子EXOR形TDDを用いることにより入力変数が90以上の固定極性リ-ド・マラ-論理式(FPRM)の最小化に成功した.従来のデータ構造の方法では,16入力までのFPRMが限度であった. PSDKRO:ESOPの部分クラスである,PSDKROに対しては,EXOR形TDDを用いれば,最適論理式が極めて高速に得られることが明らかになった.大規模な論理式の場合,EXMIN2などのキューブを用いた簡単化プログラムに比べ,極めて高速である.これより,EXOR形TDDを用いたESOP簡単化プログラムのアイデアが求まった。
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