1994 Fiscal Year Annual Research Report
地球・海洋潮汐との同期現象を用いた噴火予知手法の開発
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05558048
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小山 眞人 静岡大学, 教育学部, 助教授 (70183811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 耕春 名古屋大学, 理学部, 助教授 (70183118)
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Keywords | 潮汐 / 地殻歪 / 火山活動 / 雲仙火山 / 伊豆大島火山 / 火砕流 / 歴史噴火 / 噴火予知 |
Research Abstract |
本年度においては,(1)潮汐歪をふくむ地殻歪の変化と火山活動を結ぶメカニズムの理論的な評価をいっそう深めること,(2)実際の火山活動の時間変化データを収集し,収集したデータと潮汐との関連性について詳細な解析をおこなうこと,の2点について重点的に取り組んだ.このうちの(1)については,ある一定以上の大きさの,ある特定方位の地殻歪によって火山活動が励起されることと,その歪方位が火山下のマグマ溜りの形状と関係することを,伊豆大島の最近の火山活動を例にとって明らかにした.また,火山の累積噴出量にあらわれる長期的な時間変化パターンの類型と成因を理論的に考察し,累積噴出量の時間変化を細かく調べることによってそこから火山が受けた地殻歪の影響の有無や性質に関する履歴を読み取る方法を考案した.また(2)については,歴史記録の豊富な伊豆大島火山について古記録・古文書を系統的に収集した上で文献史学的手法による史料の選別と解析をおこない,噴火史上の中ないし大規模噴火の開始時期が潮汐の14日周期成分と同期している関係を明らかにした.また,雲仙火山の1991年噴火における火砕流発生と潮汐の関係についての詳細な解析をおこなった.その結果,火山活動がある種の臨界状態に達していたとみられる1991年5月24日〜6月12日の期間においては,潮汐によって雲仙火山下の地殻に上下方向または東西方向の圧縮歪が加わった場合に大きな火砕流が発生していた関係を明らかにし,そこからマグマ溜りの形状や火砕流の発生メカニズムを推定した.以上(1)および(2)の両成果を取りまとめ,潮汐と火山活動との同期現象を噴火予知に応用する際の問題点を明らかにした.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 小山眞人: "噴出量の累積変化からみた火山の噴火史と地殻応力場" 火山. 39. 177-190 (1994)
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[Publications] 山岡耕春: "地殻応力からみた火山活動と地震の関係-伊豆大島での観測から-" 火山. 39. 141-153 (1994)
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[Publications] 小山眞人: "伊豆・小笠原孤北端部における現在および第四紀後期のテクトニクス" 地学雑誌. 103. 576-590 (1994)
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[Publications] 山岡耕春: "伊豆周辺の地殻活動と中部東海地域に沈み込んだフィリピン海プレートの形状" 地学雑誌. 103. 567-575 (1994)
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[Publications] Oikawa,Jun: "Souvce spectrum and source time function of volcanic tremor determined with a dence seismic network near the summit crater of lzu-Oshima volcano,Japan." Journal of Geophysical Research. 99. 9523-9532 (1994)