1993 Fiscal Year Annual Research Report
加速器を使った生物照射用単色エネルギー中性子発生ターゲットの開発とドシメトリー
Project/Area Number |
05558071
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
星 正治 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助教授 (50099090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 英司 日新ハイボルテージ株式会社, 研究課長
坂本 修 日新ハイボルテージ株式会社, 研究主任
葉佐井 博巳 広島大学, 工学部, 教授 (70034337)
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Keywords | 中性子 / 生物照射 / ドシメトリー / 単色エネルギー / 加速器 / 中性子発生用ターゲット / リチウムターゲット |
Research Abstract |
(1)ターゲットの冷却方式の決定と基本設計 ターゲットは,固定,水冷によった.プロトタイプを作成しテストを進めている.入射した冷却水は,1mmの隙間を高速で走る.25℃で冷却すると,計算上銅板上のLiで122℃となるが,リチウムの融点は179℃である.現在までのところ予定値の3分の1の0.3mAの電流値まで問題がないことを確かめた. (2)ターゲットから発生した中性子のドシメトリーと単色性の最適化 現在までの中性子の発生テストで,150μAの陽子線をLiターゲットにあて,60cGy/minの中性子を発生させることに成功した.対チェンバー法により線量測定をした.目標の1mAでは360cGy/minに達すると考えられる.またガンマ線の混入率を対チェンバーで測定した.この混合率は当然小さい方がよい.結果は全体のビーム電流に渡って4%程度で非常に低かった.ターゲットから発生した中性子のエネルギースペクトルについてヘリウム3カウンターで測定を進めている.最も薄いLiターゲット(4μm)での結果は,入射陽子のエネルギーが2.8MeVの時広がり(FWHM)が83KeVであり,満足できるものであった.現在LETカウンターによる測定を開始した. (3)中性子のドシメトリー 中性子の発生量の絶対値(線量率)の測定は,対チェンバー法によって行った.この方法はもっとも安定で正確であるので^<252>Cfの線量測定でも採用した方法でありすでに実績がある.ただこの方法の問題は,対チェンバーの組織等価でない方のガンマ線を測定するチェンバー(^<252>Cfではグラファイトを使用した)の中性子の感度(もともとほとんど0なのであるが)の決定が困難であることである.ここではグラファイトチェンバーの代わりにGMカウンター(購入予定)をテストする.これはもっとも中性子の感度が低いからである.
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[Publications] H.Watanabe: "Effects of dose roteand energy level on fission neutron ^<252>Cf tumorigenesis in B6C3F1 mice" J.Radiat.Res.34. 235-239 (1993)
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[Publications] M.Hoshi: "Fallout radioactivity in soil and food samples in the Ukraine:Measurements of iodine,plutonium,cesium,and strontium isotopes" Health Phys.66. 1-5 (1994)