1995 Fiscal Year Annual Research Report
織布の精練、染色廃液中のBOD、COD物質の気泡による除去
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05558077
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 与志実 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (90042960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 由雄 ウラセ株式会社, 研究開発部長
金崎 英夫 日華化学株式会社, 研究室室長
小泉 貞之 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (30124027)
吉田 友彦 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (10249782)
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Keywords | 精練廃水 / 染色廃水 / 廃水処理 / 気泡分離 / ミセル |
Research Abstract |
1.今までの研究の結果から、気泡により除去される物質は、(1)界面活性剤と直接結合して、気泡と共に浮き上がってくる物質、(2)界面活性剤の作るミセルに取り込まれ(懸濁物を含む)これが気泡と共に浮き上がってくる物質、(3)溶液に溶けているが気泡の随伴液として泡沫相に含まれる物質、に分けることができ、(1)が最も除去率(99%以上)が高く、(3)が最も低く20-30%となつた(詳細は別に報告する)。ただし操作を繰り返すことで効率を上げることは可能と思われる。 2.この結果と現在企業で行われている、次の廃水処理法と考え合せてレイアウトを行つた。 (1)精練処理より生じる廃液(アルカリ性)と減量処理より生じる廃液(硫酸酸性でエチレングリコールを多量に含む)を混ぜ、これに精練後の洗浄水などで約5倍に希釈した後、中性とする。次にBOD値と窒素成分とリン酸成分が100対5対1になるように尿素などを加えた後、活性汚泥法で約一日余かけて処理して排水している。 (2)染色処理より生じる廃液(酸性)に、染色釜や布の洗浄液(アルカリ性)を加えることで約10倍に希釈された後、処理場に送られ、硫酸で中和の後活性汚泥法(アクチコンタクト法)で処理して排水している。 3.2.の(2)の現状を踏まえ、気泡処理を行い主にCOD物質を取り除く。濃縮された泡の相は、破泡して水相とした後、凝集沈澱法でCOD物質を除き脱水の後廃棄する。この時の水は、活性汚泥槽に戻すことで解決できると考えた。この結果を基に次のように設計した。 (1)前処理の場合 後処理の場合
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 佐々木与志実外2名: "織布の精練、染色廃液中のCOD物質の気泡による除去-1-" 福井高専 研究紀要. 28. 55-59 (1994)
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[Publications] 佐々木与志実外4名: "織布の精練、染色廃液中のBOD,COD物質の気泡による除去-2-" 福井高専 研究紀要. 29. 63-67 (1995)
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[Publications] 小泉貞之外2名: "織布の精練、染色廃液のCOD値とTOC値の関係" 福井高専 研究紀要. 29. 99-106 (1995)
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[Publications] 佐々木与志実外3名: "界面活性剤水溶液に生じるミセル相と水相間におけるニュートラルレッドの分配平衡" 技術:教育研究論文誌(電気化学協会). 4. 191-196 (1995)
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[Publications] 佐々木与志実外3名: "界面活性剤水溶液に生じるミセル相と水相間におけるウンベリフェロンの分配平衡" 技術:教育研究論文誌(電気化学協会). 5(印刷中)(4月に発行). (1996)