多チャンネル生物発光自動測定装置の製作と生物発光による生物時計検定法の開発

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05558079
• Research Institution: Hokkaido University
• Principal Investigator: 中村 英士 北海道大学, 理学部, 助教授 (90217878)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 近藤 孝男 基礎生物学研究所, 助手 (10124223)
• Keywords: 生物発光 / 生物時計 / 多チャンネル自動測定 / ランソウ / ゴニオラックス / 周期短縮因子

Research Abstract

体内時計によって制御された生物発光リズムを測定するための、長時間安定した多チャンネル測定装置として、直線型の試料台上をモーター駆動によって移動するカート(測光部として好感度で波長特性に優れた光電子倍増管を搭載した)を配置した装置を設計、作成した。測定チャンネルは16とし、恒温とするための空気循環、光照射は底部から行い必要に応じてフィルターを装着して波長効果を測定出来るものとした。測光部の制御は、ポケットコンピューターによって行い、測定データについてはAD-DAコンバーターを介してポケットコンピューターへ送り、最終的にパーソナルコンピューターにて解析するシステムとし、そのために必要なプログラムを作成した。測定時間は任意に設定出来、試料とブランクを交互に測定して、その差をとることによってより安定した測定を可能とした。また、雑音として入るパルス的な発光を除去するプログラムも加えた。
当初は、時間のタイミングをタイマーにて制御したが、その後パーソナルコンピューターにて制御する方法に改めた。また、データの取り込みについても改善し、無人においても長時間測定が可能なものとした。装置は、北大ならびに基礎生物研究所に設置し、運転を開始した。カートの機械的強度など改善すべき点がでたが、それらを克服してランソウならびにゴニオラックスの通常条件下における発光リズムを測定したところ、予想される発光リズムを得ることができた。