1994 Fiscal Year Annual Research Report
抗体cDNA導入細胞の移植によるin vivo受容体機能の特異的阻害法の開発
Project/Area Number |
05558100
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 治正 東京大学, 医学部(医), 助教授 (40134283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 國太郎 東京大学, 医学部(医), 教授 (10010034)
見学 美根子 東京大学, 医学部(医), 日本学術振興会特別研
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Keywords | FGF / FGF受容体 / Dominant negative / アフリカツメガエル / チロシンキナーゼ |
Research Abstract |
近年、線維芽細胞成長因子(FGF)あるいは神経成長因子(NGF)などいわゆる成長因子が神経細胞の発生、増殖分化、損傷修復、生存維持に重要な役割を果たすことが in vitro培養系において示されつつある。しかし in vivo生体内でもこれら成長因子が同様な役割を果たしているか否かは不明で、これを証明するためには各因子の作用を特異性高くかつ毒性少なく阻害する物質を、生体内で目的とする部位に局所的かつ持続的に投与することが望まれる。そこで本研究はFGFを例として活性物質の生体内機能研究のための新手法開発を目的とし、FGF受容体の機能を特異性高く阻害できる物質としてFGF受容体のdominant negative変異分子種(受容体のチロシンキナーゼ部位を欠失させたもの)を考えた。これを投与するモデル系として、神経系が発生分化しつつあるツメガエル胚を選んだので、先ずツメガエル嚢胚cDNAライブラリーを作成しスクリーニングを行った結果、まだ報告のない3種を含め、計5種のFGF受容体cDNA(野生型)をクローニングすることができた。(それぞれXL-1〜5と命名した)。各々の全長の塩基配列を決定した後、チロシンキナーゼ部位を含む細胞質側の配列を完全に欠失させたdominant negative変異分子種を作成した。現在、各変異cDNA分子種からin vitroでmRNAを合成させ、これをツメガエル初期胚に与えて変異蛋白を発現させ、FGF受容体の機能を阻害した時、神経系の発生にどの様な影響があるのか解析中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岡本治正: "アフリカツメガエル:神経細胞の誘導" BRAIN MEDICAL. 6. 143-150 (1994)
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[Publications] Mineko Kengaku: "Morphogenetic action of basic FGF in determining anteroposterior axis in the developing central nervous system of Xenopus laevis." Society for Neuroscience Abstracts.20,254. 20. 254-254 (1994)
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[Publications] Mineko Kengaku: "bFGF as a possible neural-inducing morphogen." Neurosci.Res.,Suppl.19. S7-S7 (1994)
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[Publications] Ikuko Hongo: "Identification of the Xenopus FGFR subtype(s)involved in neural induction." Neurosci.Res.,Suppl.19. S116-S116 (1994)