1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05558110
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
山口 益弘 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10018046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 敏文 横浜市立大学, 医学部, 教授 (00045999)
山本 勲 横浜国立大学, 工学部, 助手 (40242383)
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Keywords | 磁気刺激 / 除細動 / 磁気除細動器 / 強磁場 |
Research Abstract |
本研究の目的は、心臓を体外から磁界によって無侵襲的に刺激し、除細動などの不整脈治癒を行う装置を開発することである。本年度は、(1)試験装置の設計・製作、(2)磁気刺激効果の理論的解析と測定、及び(3)動物を被験体とした実験システムの予備的な試験を行った。(1)に関しては、V8型超強度刺激コイルの設計と試作を行い、実験によってほぼ期待どうりの刺激性能が得らることを確認した。同時にコイルの磁気応力分布の解析法を確立した。さらに刺激持続時間を実効的に延ばす目的で2連パルスを発射できる装置を開発中である。(2)に関しては、刺激パルス波形による刺激効果の違いを理論的に解析し、有効な刺激方法を追求した。また、胴体を模した円筒胴体に対して、パルス磁界により誘導され流れる渦電流分布を3次元有限要素法を使って解析した。これと実験により求めた渦電流分布はよく一致すことを確認した。この結果、複雑な電気伝導度分布を持つ人体についても渦電流分布解析が行えるめどがついた。(3)に関しては、新開発コイルが心筋刺激用に使用できることを確認するとともに、実験システムの問題点(磁気雑音対策など)を把握することができた。以上のとうり、本年度計画の研究は順調に伸展しているので、次年度に予定している本格的な除細動試験は行えるものと考えている。
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