1994 Fiscal Year Annual Research Report
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05558113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光亦 忠泰 松下電器産業(株), 中央研究所・第一研究室, 室長
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30243265)
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Keywords | pHイメージセンサー / レーザー / バイオセンサー / 食品管理 / 生菌計数 / 半導体 / 顕微鏡 / 大腸菌 |
Research Abstract |
レーザービーム走査型生体生理情報センシング顕微鏡に関して、キャリア拡散モデルに基づく性能予測のシミュレーションを行ない、デバイス構造等の最適化を行なった。半導体層の薄層化・赤外励起光源の使用による高分解能化、16ビット高速デジタルサンプリングによる測定の高速化・高精度化などにより、現時点で空間分解能10ミクロン、pH換算検出感度0.01、測定速度毎秒50点を達成している。これによって、たとえば大腸菌の検出は培養開始後約8時間で可能となった。 さらに、センシング表面を化学的に修飾することによって分子・イオン識別機能を持たせ、同顕微鏡によって得られる情報を、従来のpH画像だけではなく種々の化学物質の分布画像にまで拡げる実験を開始した。具体的には、センシング表面に酵素であるウレアーゼを固定化することにより尿素に対して選択的に酵素を作用させ、尿素の濃度分布画像が得られることを確認した。同様の手法を用いれば、生体が排出する特定の物質の分布画像が得られることになり、菌種の同定等にも応用できると期待される。 また、神経活動のような高速の現象を高時間分解能で記録できるよう、デジタルサンプリングされた信号波形データを全量収録し解析するためのシステムとソフトウエアを準備した。さらに、生菌や神経組織等を同顕微鏡システム内で継続的に培養し、成長や代謝の様子を連続的にモニターできるようにするため、組み込みの炭酸ガス恒温培養装置を設計・製作し、実際に継続培養ができることを確認した。これらのシステムにより、次年度はさまざまな試料に対して複合的な生体生理情報の画像収録実験を行なう準備が整ったことになる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Nakao,T.Yoshinobu and H.Iwasaki: "Improvement of Spatial Resolution of a Laser-Scanning pH-Imaging Sensor" Japanese Journal of Applied Physics. 33. L394-L397 (1994)
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[Publications] M.Nakao,T.Yoshinobu and H.Iwasaki: "Scanning-Laser-Beam Semiconductor pH-imaging Sensor" Sensors and Actuators B. 20. 119-123 (1994)
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[Publications] M.Nakao,S.Inoue,R.Oishi,T.Yoshinobu and H.Iwasaki: "Observation of Microorganism Colonies Using a Scanning-Laser-Beam pH-Sensing Microscope" J.Ferment.Bioeng.79. 163-166 (1995)