1993 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞/コラーゲンマトリックス複合体による硬組織再生
Project/Area Number |
05559001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水野 守道 北海道大学, 歯学部, 助手 (10125354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田崎 まり子 (株)日本遺伝子工学, 主任研究員
渡辺 隆之 (株)北海道総合技術研究所, 主任研究員
重信 恵一 北海道大学, 医学部, 助手 (30250450)
久保木 芳徳 北海道大学, 歯学部, 教授 (00014001)
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Keywords | コラーゲンマトリックス / 骨髄細胞 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
本年度はコラーゲンの性状、形態が骨髄細胞から骨芽細胞への分化誘導にどのような影響を与えるかを検討した。 コラーゲンによる分化誘導はゲル状のコラーゲンで著明な効果が認められたが、細胞をゲル内に埋入した場合、ゲルの有する分化誘導能は抑制された。このことは細胞がコラーゲンと接することにより、骨芽細胞へ分化が起こり易いことを示しており、生体における骨芽細胞の局在、すなわちコラーゲンを主体とする類骨に骨芽細胞が接している、と同様の状態になることが分化にとって有利な条件と推定される。またゲル状となっていることが分化誘導にとって重要で、コラーゲンを乾燥し膜状とした時骨芽細胞への分化は認められなかった。一方IV型コラーゲンには分化誘導能はなかったことから、I型コラーゲンに特異的と思われる。さらにゲルの濃度を0.1%から0.5%にすると分化誘導能も促進されていたので、コラーゲンの濃度も重要な因子と考えられる。 来年度はさらにコラーゲンの条件に検討を加え、骨芽細胞/コラーゲンマトリックス複合体を、小動物の骨欠損部へ移植し骨形成を計る予定である。
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