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1994 Fiscal Year Annual Research Report

自閉症児の認知障害に関する神経心理学的・情報論的研究

Research Project

Project/Area Number 05610054
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

谷口 清  秋田大学, 教育学部, 助教授 (50200481)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 篠田 伸夫  秋田大学, 教育学部, 助教授 (80241652)
東條 吉邦  国立特殊教育総合研究所, 分室, 主任研究官 (00132720)
Keywords認知障害 / 自閉症 / 神経心理学 / 大脳半球左右差 / 情報処理 / ファジイ推論 / 関係の推論
Research Abstract

本研究は「自閉症児の対人行動障害、認知障害の背景に認知・言語系(新皮質系)と情動・強化系(旧皮質-脳幹系)の不整合が存在し、ために入力情報の比較照合、重みづけを適切に行うことができず、文脈や意味の抽出が困難となっている」との仮説にたって自閉症児の認知情報処理特性を神経心理学的、情報論的に分析しようとしたものである。時間的、経費的制約から情動系に関する分析を必ずしも十分進めることができなかったが大要以下の結果を得ることができた。
(1)自閉症児の単語構成課題と模様構成課題の遂行中の脳波とその成績から大脳半球左右差を見ると、右半球が機能的には高いとはいえないものの活動性の亢進が認められる。
(2)思考課題遂行中のアルファ波の変動から思考時の脳内情報処理過程を分析することが可能性である。
(3)研究代表者らが構成した認知過程分析システムは、自閉症児を含む発達障害児の認知過程を多様に分析することができる。
(4)神経心理検査の結果から、自閉症児は脳後部領域が司る同時総合、あるいは前頭領域機能としての継次総合のいずれかに特異的障害を示すということはなく、両処理にまたがった「関係の推論」とでも言うべき機能に困難を示す。
(5)各種推論課題の結果から自閉症児は、多い、少ない等の外延の不明確なファジイ概念の操作が困難であり、また推論において言語的ヒントより、イメージに直結する絵画的ヒントの効果が高く、言語的ヒントは妨害的に作用する場合も見られたことから、時系列上で概念を操作することの困難さが示唆される。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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