1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05610146
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小谷 典子 山口大学, 人文学部, 教授 (60117083)
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Keywords | 企業市民性 / 企業の社会的貢献 / 企業メセナ / コミュニティモラール / 生活構造 |
Research Abstract |
本年度は、地域活動を活発に行っている企業が立地する、地方都市に居住する地域住民が、企業の地域活動をどのように評価しているかにかんするアンケート調査を実施した。 調査対象者は、選挙人名簿から、系統抽出法によって450人が抽出され、面接法と一部留置法によって調査を実施した。調査の結果、365の有効サンプルが得られ、回収率は79.1パーセントであった。 調査結果の分析によって、以下のことが明かとなった。 1.企業の地域活動にかんする認知は、住民の属性によって異なること。 特に、居住地の近辺で実施されている活動や、実際に地域活動をおこなっている労働職の認知度が高い。 2.企業に対する期待は、第1位が公害を出さないこと、第2位が雇用の場を提供すること、第3位が良いものを生産することであり、企業の社会的貢献や企業メセナにたいする期待はそれほど大きくはない。 3.企業の社会的貢献として、地域住民がふさわしいと考えていることは、第1位に環境保全活動である。次いで、清掃活動やボランティア活動や、地域行事への企業の参加であると考えている。 4.総じて、企業自体の考えと、地域住民の意識との間には、大きな隔たりがあることがわかった。 これらの調査結果を、昨年の企業調査の結果とつき合わせて、最終的に、『地方都市における企業活動と住民生活』としてまとめた。
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