1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05610195
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今津 孝次郎 名古屋大学, 教育学部, 教授 (30025118)
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Keywords | 教師教育 / 教師発達 / 教師の専門性 / 現職教育 / 学校組織文化 |
Research Abstract |
(1)教師発達に関する欧米の研究文献調査を進めた。重要な知見となったのは次の点である。教師の発達は、個人モデルよりも、教師文化の中核に位置する教師の「協働」活動からもたらされるという集団モデルで捉える捉え方が現在優勢となっている。日本では、教師集団はすでに馴染み深い概念ではあるが、教師集団構成原理について、「協働」の観点から再検討する余地がある。(2)三重県桑名市内の小学校で、地域教材開発に関する校内研修の参加観察を継続的におこなった。ともすれば、先行方法を模倣したり、開発された教材の形だけを習得する場になりがちな性格を校内研修は帯びやすいことが明らかになった。そうした弱点を乗り越えるには、教師の「協働」を踏まえた学校の「組織学習」を具体的にどう展開するかが課題となってくる。さらに個々の教師のインタビュー調査が今後求められている。(3)名古屋市内の小学校で、新たに「ティーム・ティーチング」を導入した「生活科」の授業について、運営のための委員会と授業実践の継続的参加観察をおこなった。新たな指導方法の導入を円滑に進めるために、学校内の委員会組織が有効に機能していることがわかった。そしてこの委員会での討議が、とりわけ若い世代の教師にとっての研修の場となっている点にも注目する必要がある。(4)名古屋市教育センターで、小・中学校教員経験10年者を対象とした「社会科」研修について、参加観察をおこなった。教育センターの現職教育といっても、勤務校での実践を念頭においた授業研究となっているところに、欧米の「school based」法を先取りした特徴がある。しかし、さまざまな学校から集まってくる教師たちの、センターでの「協働」については検討すべき点が多い。
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Research Products
(1 results)