1993 Fiscal Year Annual Research Report
公教育成立期における地域の中等教育要求の組織化に関する研究
Project/Area Number |
05610222
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
荒井 明夫 大東文化大学, 文学部, 専任講師 (60232005)
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Keywords | 管理 / 地域性 / 教育要求 / 中等教育 / 寄付 / 公共性 / 中学校 / 官 |
Research Abstract |
「93年度科研費(一般研究C)の補助を得て、次のような研究実績をあげることができた。 第一に、92年度<奨励研究>の補助を得て調査を開始した広島県の調査については、今年度も調査を継続し、「一八九二(明治二五)年の広島県議会における中学校論議」(芸備地方史研究会『芸備地方史研究』に投稿中)としてまとめた。尚、広島県の福山誠之館に関わる事例研究は、昨年7月と8月を中心に神奈川県在住の研究者等の協力を得た。現在学会誌に投稿すべくまとめているところである。 第二に、93年6月と8月に岐阜県斐太尋常中学校関係文書の史料調査をおこなった。6月には岐阜県立斐太高等学校所蔵文書および高山郷土館所蔵文書の調査を、8月には高山郷土館所蔵文書の集中的調査および歴史関係施設の史料調査をおこない、有力な史料を発見した。今後、補助調査をおこない、研究発表する予定である。 第三に、本年度科学研究費の補助を得た中で最も大きな収穫は、10月に実施した奈良県県庁文書の調査である。92年度の<奨励研究>の補助を得た調査でも発見できなかった郡山尋常中学校および吉野尋常中学校の一連の史料をこの調査で発見できた。学会でも全く未解明の中学校群なのでその意義は大きいと思われる。12月に本格的調査旅行をおこない史料調査および複写にあたった。岐阜県同様来年度補助調査をおこない、研究発表できるものと思われる。 尚、10月には関連する中学校研究の一環として山形県米沢尋常中学校と庄内尋常中学校の調査を仙台市内および山形市内でおこなった。これらの中学校は当面の研究対象校ではないが、やや性格が異なる府県管理中学校でもあるために調査したのである。
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