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1995 Fiscal Year Annual Research Report

フランスの住宅・都市問題をめぐる社会史的研究

Research Project

Project/Area Number 05610319
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

中野 隆生  東京都立大学, 人文学部, 助教授 (90189001)

Keywords住宅 / 都市 / 田園都市 / 家族
Research Abstract

1、前年度までの成果を踏まえつつ、HBM(廉価住宅)の住民に関して、家族に視点をすえた分析をおこなった。その結果、ロチルド社会事業団プラーグ街廉価住宅では職業や社会的地位を問わず核家族の構成をとる世帯が多かったこと、時代とともに核家族指向は強まり、一世帯当たりの人数が減ったことが判明した。一見、住宅建設の狙いに適合的な、この傾向は、しかし、住民の高い定着度、年齢構成の上昇、住民総数の減少にともなう現象であり、ロチルド社会事業団の側では、子どもを抱える多人数家族の住居条件の改善という本来の目的を阻害するものと認識されていた。しかも、そうした目的を公権力が支えてくれないという不満を抱いたのである。なお、定着度、世帯規模、世帯構成などは、住民の社会的職業的属性にはほとんど左右されないが、二〇世紀に充実していく社会保障を享受できる職場かどうかといったことが多少の影響を及ぼした可能性を否定することはできないと思われる。
2、両大戦間期における田園都市、非衛生区画の本格的検討には時間的余裕がなく、住宅をめぐる法制度の分析あるいは民衆住宅の国際比較なども今後の課題として残さざるをえなかった。
3、一九九五年には、ことに廉価住宅とその住民に論題をしぼって、三度の口頭報告をおこない、諸研究者と意見を交換した。すなわち、七月一五日の現代史研究会、一〇月一〇日の関西フランス史研究会、一一月一二日の史学会である。
4、こうした口頭報告の内容を基礎にしながら、三カ年にわたる研究の成果と今後の展望を研究報告書にまとめた。

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Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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