1994 Fiscal Year Annual Research Report
副詞の生起位置と意味解釈に関する記述的・理論的研究
Project/Area Number |
05610380
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 英一 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 教授 (30004071)
|
Keywords | 現代英語 / 副詞 / 生起位置 / 意味解釈 / 生成文法 |
Research Abstract |
本研究は、範疇的にも機能的にも様々のものが含まれている英語の副詞を、実際に文の中で用いられる位置やその修飾機能の分析に基づいて、英語の副詞の特徴を明らかにすることを目的としている。 本年度は、3年計画の2年目として次の四つの問題を中心に研究を行った。 (1)副詞の文中での基本的な位置とその移動可能性はどのようなものであるか。 (2)副詞の移動は名詞句移動やWh移動と比較して、どのような類似点と相違点をもつか。 (3)疑問代名詞を含むfor what reasonのような要素と疑問副詞とはどのように異なるか。 (4)動詞句内の疑問副詞と動詞句の外の疑問副詞はどのように区別すべきか。 具体的には、Emst(1984)Towards an Integrated Theory of Adverb Position in Englishで主張されているTertiary Linearization Principleや“Clausal tertiaries may always occur to the left of the head"という原理を基礎として、副詞の生ずる位置について検討し、また、Jackendoff(1972)Semantic Interpretation in Generative Grammar等で指摘されている義務的な副詞および動詞と共起制限のある副詞についてはArgument Structureを拡張したLexical Structureを用いて説明する方法を検討し、さらに、動詞との共起制限に還元できない、さまざまな副詞の共起制限は Chomsky(1986)Knowledge of Languageで提案されているPrinciple of Full Interpretationに沿って、副詞の内在的特徴と文全体の意味解釈に基づいて説明することを検討した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 鈴木英一: "Toward an explanation of English adverbs" 筑波英学展望. 14(印刷中). (1995)
-
[Publications] 鈴木英一: "英語副詞の特徴と下位分類" 言語研究と言語教育. (印刷中).
-
[Publications] 鈴木英一・安井泉: "動詞" 研究社, 425 (1994)