1995 Fiscal Year Annual Research Report
副詞の生起位置と意味解釈に関する記述的・理論的研究
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05610380
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 英一 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 教授 (30004071)
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Keywords | 現代英語 / 副詞 / 生起位置 / 意味解釈 / 生成文法 / 付加詞 / 許可条件 |
Research Abstract |
本研究は,範疇的にも機能的にも様々のものが含まれている英語の副詞を,実際に文の中で用いられる位置やその修飾機能の分析に基づいて,英語の副詞の特徴を明らかにすることを目的としている。 3年計画の本研究の最終年度である本年度は,平成5年度・平成6年度の過去2年間の研究を踏まえ,次の四つの問題を中心に研究を行った. (1)副詞の意味解釈に関与する,副詞の語彙的な特徴と文脈の要因を明らかにする. (2)副詞の文構造上の特徴に基づいて意味解釈を行う規則を検討する. (3)副詞の移動を生成文法の諸原理を用いて説明する方法を探る. (4)作用域をもつ副詞要素を「疑似演算子」と捉え,LF表示における位置関係において,副詞の意味解釈を扱う. 本年度の研究で,副詞の意味解釈に関しては,個々の副詞が表す意味とその意味に付随するる特性という二つの要因と共起する動詞や形容詞を含む述語さらに主語として用いられている各詞句の特性との相互関係が重要であることが明らかになった. また,述部副詞の意味解釈に関しては,述部の動詞の意味特性に加えて,副詞が述部の中でそどのような構造的位置を占めるか,また,副詞が述語動詞とどのような位置関係にあるかということも関係することが明らかになった. さらに,副詞は一般的に文の中で随意的要素であるが,副詞が文中で生ずることが許されるかどうかという認可に関しては,副詞が表す意味とその意味に付随する特性と共起する要素がもつ特性との照合という意味解釈に必要な仕組みを用いることが有効であることが明らかになった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木英一: "Cooccurrence Restrictions of Predicate Aduorbs" 言語文化論集. 43(予定). (1996)
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[Publications] 鈴木英一: "Aduorbs,Aduerbials and Adjuncts" 外国語教育論集. 17(予定). (1996)
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[Publications] 鈴木英一: "Factors Liconsing Aduerbials" 筑波英学展望. 15(予定). (1997)
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[Publications] 鈴木英一・小野塚裕視: "動詞中心の英文法" 開拓社(予定), (1997)