1994 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀情報化社会における高度コミュニケーション・サービスの需要と供給の分析
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05630002
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
栗山 規矩 東北大学, 経済学部, 教授 (50004205)
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Keywords | BISDN / 広帯域ISDN / 新世代通信網 / 情報インフラストラクチャー / コミュニケーション需要 / 医療費 / 情報通信技術の導入効果 / インフラ建設費 |
Research Abstract |
本研究の目的は、21世紀のコミュニケーション・サービスに対する需要量を家計と企業について推計し、その需要を新世代通信網で賄うとしたらどの程度の建設資金が必要となるかを明らかにすることである。新世代通信網としては、広帯域総合サービス・ディジタル通信網(Broadband Integrated Service Digital Network ;BISDN)を念頭に置いた。 1)潜在需要推計方法の検討:情報をレベル0(メモ、簡単な手紙等)、レベル1(電話で話す・聞くだけですむ情報)、レベル2(TV,画像、face-to-face等の情報)、レベル3(資料、書物等の蓄積を目的とする情報)に分類し、家計調査等と結合する方法を検討した。マルチメディアの価格が現在の電話料金の水準になれば、レベル2とレベル3の情報に対する需要がBISDNへシフトし、1世帯当たり50万円を下らない需要が現れる。 2)BISDN建設費用の推計: 家計の電話とビデオ視聴需要、企業の電話とファクシミリと会議需要が、BISDNに対する需要にシフトする場合の通信料と建設費用との関係を分析した。BISDNが現行の電話サービス料金の2〜3倍の価格で提供されるのであれば、約10年程度で100兆円の必要投資資金を償還し、2025年には国民(株主)に約50兆円のBISDN資本ストックと100兆円程度の余剰資金を残すであろうことが明かとなった。 3)医療の分野に対する効果の推定: 情報通信技術が国民医療費を節約する効果を推定した。平成2年度の国民医療費20.6兆円のうち、1. 5兆円の費用が少なくとも節約可能であるとの結論を得た。
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