1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05630073
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
細川 進 香川大学, 経済学部, 教授 (10035925)
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Keywords | 資源依存 / 進化 / ゆらぎ / 環境認知 / 環境適応 / パラダイム転換 / 地場産業 / 中小企業 |
Research Abstract |
1.資源依存モデルの概念枠組みの確立について (1)生物の進化モデルとしての変異-選択(淘汰)-保持の過程にくわえて、環境認知過程を加えることによって、モデルを精密化する。 (2)企業と環境を一体的に把握できるように生態系として把握する。 (3)企業は、計量モデルが想定するような合理的行動をするのではなく、生物のように試行錯誤をしながら環境に適応しようとする。 (4)したがって、試行錯誤行動によるゆらぎを容認できる仕組みが必要である。 (5)ゆらぎを容認し、大きな革新をもたらすためには、古い行動様式・既存のパラダイムを捨て、新しい行動様式・新しいパラダイムを創出すること、すなわち、パラダイム転換が必要である。 (6)希少資源に制約される(依存する)ため、単位組織間での資源の共有が重要になる。 2.資源依存モデルによる実証研究の予備調査について (1)予備調査として代表的企業の面接調査を行った。成長している(少なくとも衰退していない)企業においては、常に環境適応が行われている。その場合、経営者の意思決定が大きな役割をはたしている。しかし、ゆらぎは必ずしも意識されていないが、それを認める組織文化がある。 (2)調査票を取りまとめた。
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