1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640132
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
相馬 輝彦 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (50154688)
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Keywords | 双曲線多様体 / 3次元多様体 / エンド不変量 / 有界コホモロジー / 基本類 / 剛体性定理 |
Research Abstract |
Y.Minskyによって最近得られたEnding Lamination定理よって「単射半径の下限が正である,ある種の3次元双曲的多様体の構造は,そのエンド不変量のみによって決定される」ことが分かった.この結果は,2つの3次元双曲的多様体M_1,M_2が与えられたとき,「それらがどの様な条件を満たしたら同エンド不変量を持つか」という問題が非常に重要であることを示している.当課題の研究代表者は,これらの双曲的多様体が種数2以上の向き付け可能な閉曲面SIGMA_gにホモトピー同値である場合,M_1,M_2の決める3次元有界コホモロジーH^3_b(SIGMA_g;R)の元(基本類)が,H^3_b(SIGMA_g;R)の擬ノルムに関して十分に近接しているとき,それらが同じエンド不変量を持つことを証明した.この結果とMinskyの定理を組み合わせることにより,「M_1,M_2が同じ幾何的構造を持つための必要十分条件は,それらのH^3_b(SIGMA_g;R)における基本類が一致することである」ということが明らかになった.同時に,ある種の3次元双曲的多様体の列{M_n}^∽_<n=1>に関しては,もしそれが2重退化の双曲的多様体M_0で単射半径の下限が正のものに強収束(代数的かつ幾何的収束)していたとしても,M_nの基本類の列はM_0の基本類には擬ノルムに関して収束しないことも証明された.これらの結果は,H^3_b(SIGMA_g;R)に代数的構造を決定するのにも利用され,H^3_b(SIGMA_g;R)のR‐ベクトル空間としての次元は連続濃度であることが分かった.より一般の無限体積双曲的多様に関しても,同様の議論を使って3次元有界コホモロジー内の基本類で表現された剛体性定理が証明できた.これらの結果は,次のような論文としてまとめた. 1.Almost homeomorphic maps between S^1andS^2. 2.Bounded cohomology of closed sunrfaces.
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