1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640153
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90214684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 知忠 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (50223871)
午腸 徹 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (30225643)
武部 尚志 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (60240727)
宇沢 達 東北大学, 理学部, 助教授 (40232813)
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Keywords | 部分因子環 / パラグループ / コセット構成 / オービフォールド構成 / 位相不変量 |
Research Abstract |
V.F.R.Jonesによって始められた作用素環のsubfactor理論において,Ocneanuのparagroup理論の応用を研究してきた. まず,subfactorをfactor上のparagroup作用による接合積と思う見方にさらに量子化を加え,II_1 factorのある種のcommuting squareをsubfactor上のparagroup作用による接合積と思って分類することに成功した.この応用として,Jonesの有名な指数3+√<3>のsubfactorのfusion rule,対応する3次元多様体の位相不変量を決定した.また,rational conformal field theoryにおけるcoset constructionの類似がsubfactorで実行できることを示した.これは,de Boer-Goereeが示唆した対応表で最後まで残っていたものである. また,finite depth subfactorから,Ocneanuの方法で作った3次元topological quantum field theoryとasymptotic inclusionの関係をEvansとともに明らかにした.この事は,Ocneanuが瞹昧に示唆していたものである.また,これによって,Ocneanuの主張していた,asymptotic inclusionは,paragroupに対するquantum double constructionと思える,ということの正確な意味が明らかになった. 次いで,私とEvansの始めたsubfactorのorbifold constructionの解析的な意味を解明した.Orbifold constructionに現われる自己同型が,Connes不変量χ(Μ)のsubfactor版χ(Μ,Ν)を与えるということは,既に私によって明らかになっていたが,flatnessに対するobstructionとして生ずる符号の解析的意味が不明であった.今回,Jones不変量κのsubfactor版を導入することにより,この符号がκの取る値と一致することを明らかにした.この符号は,Xuによって,conformal dimensionと関係することがわかっていた.
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