1993 Fiscal Year Annual Research Report
量子群対称性に基づく調和解析とその応用に関する研究
Project/Area Number |
05640190
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
若山 正人 鳥取大学, 教養部, 助教授 (40201149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原瀬 巍 鳥取大学, 教育学部, 教授 (90016056)
栗林 幸男 鳥取大学, 教育学部, 教授 (30031909)
石川 雅雄 鳥取大学, 教養部, 講師 (40243373)
小島 政利 鳥取大学, 教養部, 教授 (90032317)
熊原 啓作 鳥取大学, 教養部, 教授 (60029486)
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Keywords | 調和解析 / 量子群 / 定数係数微分作用素 / ラドン変換 / パフィアン / 量子等質空間 |
Research Abstract |
本研究の主題は,量子群理論,とりわけ量子等質空間や量子群の様々な軌道空間における微分概念の定式化とそれに伴った幾何学,さらには量子群対称性に基づく調和解析を展開し,応用を図ることであった.若山は野海氏,梅田氏と共同で不変式論的見地から微分作用素環の定式化を試みるとともにDual Pairの量子群理論の重要例を構成した.またそれに関連して量子群版球面調和函数の理論を作った. 一方では,量子座標環における座標に関する微分の自然な定義を与えることにも成功し,これら定数係数微分作用素がq差分作用素の編み上げで得られる様子も解明した.これによって矩系行列に対応する量子空間上でも座標に関する微分が自然に理解できるようになり,重要な応用としてグラスマン多様体上に定式化されるGelfandの一般化された超幾何函数(微分方程式)の理論の量子群版が議論できる基盤を作った. そのほか,これに関係して,解の積分表示と相俟ったラドン変換の理論を量子群の枠組みでも考察する必要が出てきた.熊原,若山はそういった見地から,古典論でのラドン変換の研究を行った. また量子化されたパフィアンについての重みつき和公式を石川,若山で開発した.これも表現の指標の様々な母函数公式や,先のDual Piarの理論,球函数の研究と深く関連しており今後解明すべき我々の視点からの問題に役立つものと考えている.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Hibi: "A q-analogue of Capelli's identity for GL(2)" Adv.in Math.(to appear).
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[Publications] T.Umeda: "Powers of 2×2 quantum matrices" Comm.in Alg.21. 4461-4465 (1993)
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[Publications] M.Noumi: "A quantum dual pair(sl_2,On)and associated Capelli Identity" Lett.Math.Phys. (to appear).
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[Publications] K.Kumahara: "On Radon transforms for Minkowski spaces" J.Fac.Gen.Edu.Tottori Univ.27. 139-157 (1993)
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[Publications] M.Kojima: "q-Conformally flat hypersurfaces" Diff.Geom.Appl.(to appear).