1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640277
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山本 浩 名古屋市立大学, 教養部, 助教授 (10080285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 孝夫 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (20106256)
三澤 哲也 名古屋市立大学, 教養学部, 助教授 (10190620)
橋本 佳明 名古屋市立大学, 教養部, 教授 (50106259)
岡野 節 名古屋市立大学, 教養部, 助教授 (90080267)
梅田 芳郎 名古屋市立大学, 教養部, 教授 (80080266)
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Keywords | イジングモデル / ランダムウォーク / ウェーブレット補間 / 時系列 / シミュレーション / 教育工学 |
Research Abstract |
ゾウシムシの膜電位のゆらぎに関するセミナーを生物学者と共に引き続き継続中であるが、離散モデルとしてのイジングモデルの研究において、instaneously quenched Ising modelを1次元ランダムウォークとして解析し、1段を形成する確率や山の消滅確率などの結果を名市大紀要に報告した。 生物モデルの研究に関連して、実験科学者との討論から実験データの解析のための手法を開発した。これはフーリエ級数では確定することができない特異点(不連続点や極値の点)を求めるため、Y.MeyerのAnalysing Waveletを具体的に構成し、その局所性を利用してn個のデータから時系列関数を補間する方法である。このためには高速計算機の利用が不可欠であり、UNIXによるソフトパッケージを開発し、この応用例として体育学での身長の時系列データの解析に適用した(OR学会等で発表)。 数理科学に関するセミナー(第2回PMSセミター)として、“計算可能性理論と解析学"をメインテーマとして研究会を主催し、各地の研究者との交流を行い、その報告集をまとめた。 教育の分野では、確率空間を離散型に限定することにより、確率論の初歩から先端分野であるイジングモデルの応用としての巡回セールスマン問題までをシミュレーションにより理解できる本を出版した。更に、この著書などを用いた確率統計の教育について研究会を行い、教育工学として計算機を用いた確率論・統計学の講義方法に関する報告をCAI学会で行った。
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[Publications] 山本浩・橋本佳明・三沢哲也: "確率統計講義におけるCAL教育" CAI学会研究報告. 93. 45-52 (1994)
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[Publications] T.Mori and Y.Yamamoto: "On the random walk induced from instaneously quenched Ising model" 名市大紀要. (1994)
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[Publications] 中村正治・長谷川泰洋・山本浩: "ウェーブレット補間" 第21回OR学会中部支部研究. 21. 42-47 (1994)
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[Publications] 常磐井礼十・成田興史・別所良美・山本浩: "CAL英語教育とソフト開発" CAI学会研究報告. 93. 53-60 (1994)
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[Publications] 成田興史・山本浩: "発信型英語教育とそのソフト開発" 名市大教養紀要. (1994)
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[Publications] 山本浩・森隆一・藤曲哲郎: "シミュレーションによる確率論" 日本評論社, 236 (1994)