1995 Fiscal Year Annual Research Report
準弾性散乱による高励起高運動量状態での集団運動および有効相互作用の研究
Project/Area Number |
05640328
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市村 宗武 東京大学, 教養学部, 教授 (10012436)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川東 健 神奈川大学, 理学部, 助手 (70231272)
|
Keywords | スピン・アイソスピン・モード / 応答関数 / 準弾性散乱 / DWIA / RPA / Δ粒子 / (p,n)反応 / 偏極移行量 |
Research Abstract |
準弾性散乱領域のスピン・アイソスピン・モードの励起について、核構造、核反応の両面から理論的解析を行った。LAMPF,Copenhagenの実験グループと協力し、実験の解析を行った。 I)構造面:アイソベクトル・縦および横スピン応答関数を直交条件付き連続RPA法で計算した。単純穀模型、核相関をTamm-Dancoff近似、Ring近似で取り入れた場合、Δ粒子励起を取り入れた場合を比較し、それぞれの影響を調べた。以下の天を新たに考慮した。a)相互作用を規定するLandau-Migdal parameterに対するg′_<NN>=g′_<NΔ>=g′_<ΔΔ>という「universality の仮定」を用いず解析した。b)核ポテンシャルの非局所性を有効質量の方法で取り入れた。c)粒子空港状態に対する分散幅の効果を取り入れた。d)pメソンの核内変化を調べた。e)和則を用いてRing近似以上の相関の影響を評価した。 II)反応面:^<12>C,^<40>Ca(p,n),(e,e′)反応を歪曲波インパルス近似(DWIA)で解析した。従来より進んだのは以下の点である、a)universalityの仮定を用いない計算が可能。b)核子・核子散乱t行列の全ての項の干渉が取り入れられる。また、C(d,2p)をグラウバ-近似で解析した。 これら解析の結果、(e,e′)散乱より評価される横スピン応答函数は、交換電流やRPA以上の相関が入ればある程度理論的に再現されるが、(p,n)反応の解析で得られるものは、実験値が理論値より2倍も大きいという困難に直面した。縦スピン応答関数は(p,n)反応のみから抽出されるが、大きさはある程度再現された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] T.Sams,et al: "Quasifnee (d^^→,^2He)data" physical Review C. 51. 1945-1960 (1995)
-
[Publications] M.Ichimura: "Spin-Isospin Modes in Quasi-elastic Region" 原子核研究. 40. 77-83 (1995)