1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640353
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
長谷部 信行 愛媛大学, 教養部, 助教授 (10127904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 靖 愛媛大学, 理学部, 助教授 (50036191)
吉井 尚 愛媛大学, 教養部, 教授 (00036360)
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Keywords | Cosmic Rays / Anomalous Component / Intersttelar Matter / Abundances / Solar Wind / Solar Modulation / Particle Acceleration |
Research Abstract |
GEOTAIL衛星に搭載されている粒子線望遠鏡(HEP-MI & HI)により、1992年9月から高エネルギー宇宙粒子線の観測が行なわれてきた。5-50MeV/nのエネルギー範囲において、高FIP元素であるN,O,Neの異常成分の著しい増加が観測された。その強度は時間と共に増加しており、太陽活動極小期に向けて現在も更に増大している。一方、炭素については酸素と異なり、そのスペクトルから異常成分の増加は現在観測されてない。Heについても異常成分の増加は認められない。また、Arについてはその強度が小さいために、未だ確認されてない。この宇宙線異常成分に関する変動は、同時期に打ち上げられたSAMPEX衛星によって92年7月〜12月期に観測された値と良く一致している。 太陽サイクル20〜21の期間にIMP-7/8によって観測されたN,O,Neの異常成分に関する強度変化と、地上観測による中性子強度の変化との相関は非常に良い。しかし、太陽サイクル22で得られた異常成分の増加は、中性子強度の増加よりも早く増加して極大に向かっており、前の太陽サイクルとは太陽変調の効果が異なっている事が判った。更にデータを集積し、その他Ar等の元素を含め詳細なスペクトルや強度の時間変動についての観測を行ない、低FIPの主要元素のエネルギースペクトルと地上観測の中性子強度による太陽圏内の宇宙線の変調効果との関連から、異常成分の起源と加速機構について更に理解を深めたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hasebe et al.: "The GEOTAIL energetic particle telescopes" Proc.23rd ICRC. 2. 552-555 (1993)
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[Publications] Hasebe et al.: "Particle acceleration particle observation by the HEP telescopes onboard the geotail satellite" RIKEN Review. 4. 53-54 (1994)
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[Publications] Doke et al.: "The energetic particle spectrometer HEP onboard the GEOTAIL spacecraft;" J.Geomag.and Geoelectr.(1994)
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[Publications] B.Wilken et al.: "Search for solar neutron decay electrons by GEOTAIL LD sensor" Geophys.Res.Letter. (1994)