1993 Fiscal Year Annual Research Report
東北地方太平洋沖のアスペリティとバリアーの検出と地球科学的考察
Project/Area Number |
05640462
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮武 隆 東京大学, 地震研究所, 講師 (60126183)
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Keywords | アスペリティ / 震源過程 |
Research Abstract |
平成5年度提出の交付申請書に記した計画に沿い、今年度は、本研究の道具であるコンピュータプログラムの作成とデータ収集を行った。これまで断層面が地面に対し直角な内陸の横ずれ断層の地震しか扱えなかったコンピュータプログラムを本研究で扱う十勝沖地震のような傾斜した縦ずれ断層ついても扱えるようにした。これによって応用範囲が飛躍的に拡大した。技術的には差分格子を食い違い格子に変更したりする計算法の根本的変更があり、計算方法の妥当性、結果の妥当性等々さまざまなチェックを行う必要があった。現在ほぼ完成し実用に供している。これについては、平成5年度の地震学会において中間発表を行った。また、この過程で本研究に関連する破壊力学の地震学への応用に関する研究のレビューを行い、これは欧文雑誌である、Journal of Physics of the Earthに投稿し受理され、現在印刷を待っている。他の地震への応用も米国地震学会誌に投稿し現在審査中である。 上記計算結果は地震時の断層面上、地表の断層近傍数10km以内の各点の地震波形、応力履歴、加速度波形などであり、膨大な量である。これを見やすい形で表示することは研究の能率にかかわる重大な問題である。これに関して、グラフィック端末に図を表示するツールを多数作成した。この作業で謝金を使用した。実施にあたっては備品で購入したアップルLC520とLaserJet4Lを利用した。データ収集は北海道大学と気象庁札幌管区気象台に出張し記録を収集した。これをデジタル化した計算機で扱い易い形に変更した。これに関し謝金を使用した。
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