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1993 Fiscal Year Annual Research Report

サンゴの成長輪(日輪・月輪・年輪)に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 05640510
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

森 啓  東北大学, 理学部, 教授 (00004466)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中森 亨  東北大学, 理学部, 助教授 (00192229)
Keywords成長輪 / 日輪 / 年輪 / 六放サンゴ / 四放サンゴ
Research Abstract

これまでに得られた研究要旨は以下の通りである。成長輪には二種類あって、一つは日輪と考えられる幅10〜20ミクロンの成長輪、もう一つは幅50〜200ミクロンの二週間に一本がきざまれる成長輪である。前者は造礁性群体サンゴのもので、後者は非造礁性単体サンゴに観察される。この事実は共生藻類をもたないサンゴの成長輪は、浅海に生息し一日の光合成リズムをもつ成長輪とは全く異なる原因によって形成されることを示唆している。この二週間のリズムは現在のところサンゴの食餌サイクルに関連しているものと考えている。海洋表層の植物プランクトン生産には12〜15日のリズムがあり、これが食物連鎖によってサンゴの成長輪形成に関与しているものと推定される。
一方これまで四放サンゴに観察される幅50〜200ミクロンの成長輪を日輪と解釈してきた旧来の見解ではサンゴの成長速度に矛盾があることを指摘したが、さらにこれを検討するため、今迄に測定された四放サンゴ、六放サンゴの年輪幅を検討した。その結果は以下の通りである。
(1)現生六放サンゴAcroporaには年成長率10cmを超えるものがあるが、これは一つ一つの枝の成長を意味し、単に数値によって比較するのは問題である。
(2)化石・現生六放サンゴの中でセリオイド、ファセロイド、プロコイド型の塊状のサンゴの年間成長率は数ミリから数cmのオーダーで、Trachyphylliaの日成長率と矛盾しない。
(3)上のデータは四放サンゴの幅50〜200ミクロンの成長輪を日輪とするには無理があり、これと同じ成長率をもつ六放サンゴは存在しない。

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Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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