1994 Fiscal Year Annual Research Report
変成岩中の流体移動に関する微細同位体地球化学的研究
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05640549
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Research Institution | SHIZUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
和田 秀樹 静岡大学, 理学部, 助教授 (20126791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 俊明 静岡大学, 理学部, 助教授 (30126164)
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Keywords | 安定同位体比累帯構造 / 石墨一方解石 / グラニュライト相 / 岩石-流体相互反応 / 石墨結晶化 |
Research Abstract |
グラニュライト相や角閃岩相の変成岩の中で炭素や酸素の同位体比の微量,微小領域での変化と分布を日本だけでなくインドやアメリカの試料について測定を行い,今までにない画期的な成果を上げることができた。こような結果は、1993年度と1994年度から1995年度にかけて公表される6編の論文によって公表される。簡単な内容をまとめると以下のようになる。 地下深部で炭酸ガス,水などの流体成分はどのような化学的な形で,どのようなメカニズムで移動集積をしているであろうか。変成石灰岩中の接触境界において結晶粒界と結晶内部で炭素と酸素の移動のメカニズムがそれぞれ異なり,それは,水と炭酸ガスの移動メカニズムが違うことを炭素と酸素の同位体比の精密測定によって明らかにした。炭素同位体比の累体構造を調べることによって、高変成度の岩石の形成のときに関与した、流体の起源や移動様式などを研究することに役立つことを示した。Wada(1988)の微量安定同位体比の分析方法を使って、インド最南端のグラニュライト相変成岩であるチャルノッカイトに含まれる結晶石墨の炭素同位体の累体構造を求めた。チャルノッカイトは先カンブリア紀に、地殻下部或はマントルから炭酸ガスの流入によって形成されたとするモデルが提唱され、これを証明するのには炭素の同位体比を測定する必要がある。その結果,チャルノッカイトに含まれる石墨はマグマ起源の同位体比を持つ炭素であり、石墨形成時には炭酸ガスから閉鎖系で石墨結晶成長をしたことが示された。南インドのケララ州を中心とした地域に特徴的な、コンダライトと言うアルミナ質の珪長岩を多量に含む変成岩類は、結晶度のよい石墨が普遍的に含まれている。この中には一部チャルノッカイトに変化しているものもあるが、変成岩に含まれる石墨の起源とその役割を炭素同位体比の分析から明かにしたものである。生物起源の炭素とマントル或は火成起源の炭素の2種類が同位体測定の結果からはっきりわかり、産状と同位体比が調和的であることも明かにした。石墨の炭素同位体の一連の研究成果にふまえ,石墨の産状とその同位体を整理し,地殻深部の流体の起源についての現在までの結果をまとめた。石墨の炭素同位体比の結果から,流体の移動様式に南インドに特有な結果が見られ,今後各大陸に分散した大陸破片の同様な研究によって大陸の特徴が区別できるようになると思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Radhikaup.Santesh M.,WADAH.: "Graphite aevrrenies in southern Kerala.characferisfics and genesis" Jour.Geol.Soc.Lndia.34. 159-170 (1995)
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[Publications] Santosh M,WADA.H.: "Microscaleisofopic omation in graphiterjatals:Eoidece for chaureleal,injlux in gramlites" Earth & Planetary Scilve Letfers. 119. 19-26 (1993)
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[Publications] Santosh,Wada H.: "Acatonisotopestody of grajhites from the Kenala Khondalita bolt Southen Ivalia:ouiduce for co infiltratra in gravulites" Jounal of geology. 101. 643-651 (1993)
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[Publications] Wada H & Ando T: "The role of grain boundany at chenical and iaotopic fronts in marhlo dnring ionfaet matamorphim imcroscaloisofopesing" Minealogical Magaine. 58A. 947-948 (1994)
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[Publications] WADA H,Tonla,T,Matsnrg K Iuchik Ito M,J Morikiyo: "graghitiatin of canbouacean watfcr drrig metamorplisn with refcrence to cabonate and pelitiorochs of confad and rejionaf ineta" Contobution to Mineralongy and pefrology. 118. 217-228 (1994)
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[Publications] Wada H & Safosh M: "Sfable isfpiccharaferisatian of mefamorphicfhid processes in the Konala Khondaliti Belt south India" Geolojical Society of India,Memoir,. 34. 159-170 (1995)