1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640609
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 啓司 岡山大学, 理学部, 教授 (70032828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花谷 正 岡山大学, 理学部, 助手 (70189588)
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Keywords | リン糖 / リン糖ヌクレオシド / リン糖グリコシド / 合成 / 生理活性 / 6-アミノ-D-グルコース型リン糖 / D-フルクトース型リン糖 / L-フコサミン型リン糖 |
Research Abstract |
1.リン酸ヌクレオシドの合成研究:リン糖モノマーをヌクレオシドやグリコシドに導くためのC-1のOH基活性化検討の目的で、入手しやすいモデル化合物としてD-マニトール及びL-リンゴ酸からそれぞれ(2R)-2,3-O-イソプロピリデン-1-ホスフィニルグリセロール及び(3S)-3,4-O-イソプロピリデン-1-ホスフィニルテトリトールを合成した。これらの1-OHをメシレートあるいはトリフレートによって活性化し、アルキルアミノ基やアジド基に変換できた。さらに収率はまだ低いがアデニルも導入できることが判明した。現在D-リボフラノスース型及び2-デオキシ-D-リボフラノース型リン糖のC-1活性モノマー調製を行っており、ついで基本的な塩基との縮合反応によりリン糖ヌクレオシドの合成を行なう。2.リン糖グリコシドの合成研究:D-キシロピラノースおよびD-グルコピラノースのC-1活性モノマー(O-メシレート、トリフレート、ブロモ誘導体)の調製を検討したが、2〜6-OHの最適な保護基の選択的導入、脱離の問題が、まだ完全に解決していない。この点がクリアーできれば、グリコシル化は容易と考えられ、鋭意検討中である。3.新規リン糖モノマー合成研究:コハク酸より導かれる1,4-ジブロモ-2,3-ジメトキシブタンをフェニルホスホニルジクロリド存在下グリニアール反応を利用して、効率的な環化を行い、次いで環リン原子のα位をカルバニオンにして、種々の置換基を導入することにより、新規経路によるリン糖合成を行っている。また、D-グルコースを出発原料として、6-アミノ-D-グルコース型リン糖合成に成功した。D-フルクトース型、L-フコース及びフコサミン型リン糖モノマーも合成された。現在、2-N-アセチルグルコサミン型リン糖が完成しつつある。4.上記合成の中間体及び生成物の生物活性については順次テストしている。
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[Publications] A.Yabui: "Novel Stereoselective Preparation and Conformational Analysis of Furanose-Type Phosphono Sugar C-Glycosides" Chem.Lett.93-96 (1993)
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[Publications] T.Hanaya: "Synthesis of 6-Deoxy-6-phenylphosphonoyl-D-fructopyranose:The First Phosphorus-in-the-Ring Analogues of a Ketose" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. 1663-1671 (1993)
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[Publications] T.Hanaya: "Stereoselectivity in the Preparation of 5,6-Dideoxy-5-dimethoxy-phosphinyl-D- and -L-hexofuranoses and an Efficient Synthesis.." Bull.Chem.Soc.Jpn.66. 2315-2322 (1993)
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[Publications] T.Hanaya: "Synthesis of 5-Deoxy-5-hydroxyphosphinyl-D-mannopyranoses" Heterocycles. 36. 2557-2564 (1993)
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[Publications] T.Hanaya: "Synthesis of Sugar Analogs Having Phosphorus Atom in the Hemiacetal Ring(Phosphoro Sugars)" Yuki Gosei Kagaku Kyokaishi. 51. 377-387 (1993)