1993 Fiscal Year Annual Research Report
PTAD付加体(ウラゾール)を活用した多環性ヘテロ環化合物の合成と生理活性の研究
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05640621
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
瀬口 和義 武庫川女子大学, 家政学部, 教授 (70098515)
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Keywords | ウラゾール / トリキナン / ヘテロ環化合物 |
Research Abstract |
PTAD(4‐フェニル‐1、2、4‐トリアゾリン‐3、5‐ジオン)はオレフィンに対して特異的な反応を示し、多様なPTAD付加体(ウラゾール:ジアザスクシンイミド誘導体)を生成する。しかしながら、合成的観点からみると、その付加体は加水分解に対し抵抗するため、これまでその利用は限定されてきた。本研究は、PTADとスチリルケトン類との1:1付加体を用いて、求核剤存在下、隣接カルボニル基の関与によりウラゾールを分解し、多環性ヘテロ環化合物が生成するという新規な反応について、反応の一般性を確立し、ウラゾールを多環ヘテロ環化合物の合成のための合成中間体として活用すること、及び得られたヘテロ環化合物の生理活性の検討を目的とする。 1.PTADと置換スチリルケトンとの付加脱離反応で得られる1:1付加体(ウラゾール)に対し、各種の求核剤存在下、マイケル付加を伴ったカルボニル基の隣接基関与による多環性化合物の合成を試みた結果、triquinane類(セスキセルペン)のヘテロ同族体が立体特異的に効率よく得られた。 2.カルボニル基をオキシム化、ヒドラゾン化することにより窒素原子の隣接基関与による多環性新規ヘテロ環合成の検討を行った結果、構造はまだ確定できていないが1.で得られた化合物と似た生成物を得ることができた。 3.スチリルケトン内に求核基を予め導入しておき、そのPTAD付加体に対し、分子内マイケル付加を伴った隣接基関与の可能性について検討した結果、求核基として水酸基の場合に4環性新規ヘテロ環合成に成功した。 4.得られた多環性ヘテロ環化合物に関し、構造と抗菌性との関連について現在検討中である。
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Research Products
(1 results)